出版社内容情報
ヒーローは現場にいる。宇宙土木SFとして名高い太陽系開拓史。驚愕の大どんでん返しの最終話で第45回星雲賞日本短編部門を受賞。
内容説明
月の地下交通トンネル、火星の与圧ドーム、水星の射出軌条、木星の浮遊工場…太陽系の開発現場で前例のない事故が起こるとき、最悪の危機を回避するために知恵と勇気で立ち向かう現場の技術者たち。驚愕のラストが待つ、宇宙土木シリーズ全七編。表題作で第45回星雲賞日本短編部門を受賞。
著者等紹介
谷甲州[タニコウシュウ]
1951年、兵庫県生まれ。大阪工業大学土木工学科卒業。建設会社に勤務後、青年海外協力隊員としてネパール在勤中の79年、「奇想天外」誌にてデビュー。96年、『白き嶺の男』で第15回新田次郎文学賞、『コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史』で第36回日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
54
太陽系、地球外の惑星や衛星における大型土木・建築工事。その現場に携わる工事監督者や技術者を取り上げた連続短編集。過酷な現場でのエラー、その時、彼らはどう決断したのか。一見地味だけど、誠実で、想像力の試されるSF小説でした。だがしかし、最終話の胸熱展開は全く予想外ですごー。その前の話も含めて映画化できないかなー2025/02/02
あおでん@やさどく管理人
34
「宇宙土木SF」とはどのような感じなのだろう…と思って読んだ。この中で自分の知識があったのは「土木」部分だけだったので、特に「宇宙」方面の知識がもっとあると面白かったのかもしれない。どの短編も、予想もできない展開に持っていかれる。2018/05/01
to boy
31
太陽系のいろいろな惑星を開発していく土木工事会社の話ですが、各編ともに完結せずどうなってしまうのかを読者の想像にゆだねているところが面白い。最終章で今までの話が繋がってくるのだがなんとスケールの大きな話か。しかも、ここでもなんら解決することなく物語が途中で終わってしまうという、ちょっと消化不良気味な読了感。2018/01/21
Junichi Yamaguchi
31
『宇宙土木』… 近未来的、短編集。 星の開発工事… 浪漫を感じる。 本作は工事中、事故の話しがメインだったが、人々が生活した後の世界を読んでみたい。。2018/01/07
もち
20
「神のような存在であっても、自分たちの意志を挫くことはできない」◆月面のトンネル、水星のマスドライバ、金星の空中プラント――。技術者たちは、未曽有のトラブルに直面する。最新機器やAIの助けを借りて、彼らが取った方策は、如何なる実を結ぶのか。■宇宙での壮絶な工事を描く連作土木SF。過酷極まる状況でも、人間は決して屈しない。その矜持は、想像だにしない形で自らへ降り注ぐ。最終章のみでSF賞の短編部門を掻っ攫った、衝撃の奇想をご覧あれ。2018/04/11
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