河出文庫<br> 山に生きる人びと

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河出文庫
山に生きる人びと

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309411156
  • NDC分類 384.3
  • Cコード C0139

内容説明

山には「塩の道」もあれば「カッタイ道」もあり、サンカ、木地屋、マタギ、杣人、焼畑農業者、鉱山師、炭焼き、修験者、落人の末裔…さまざまな漂泊民が生活していた。ていねいなフィールドワークと真摯な研究で、失われゆくもうひとつの(非)常民の姿を記録する。宮本民俗学の代表作の初めての文庫化。

目次

塩の道
山民往来の道
狩人
山の信仰
サンカの終焉
杣から大工へ
木地屋の発生
木地屋の生活
杓子・鍬柄
九州山中の落人村
天竜山中の落人村
中国山中の鉄山労働者
鉄山師
炭焼き
杣と木挽
山地交通のにない手
山から里へ
民衆仏教と山間文化

著者等紹介

宮本常一[ミヤモトツネイチ]
1907年、山口県周防大島生まれ。民俗学者。天王寺師範学校卒。武蔵野美術大学教授。文学博士。徹底したフィールドワークと分析で、生活の実態に密着した研究ぶりは「宮本民俗学」と称される領域を開拓した。1981年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

103
1907年生まれの宮本常一氏による、サンカ・マタギ・杣人・木地屋・鉱山師・炭焼き等、定住することなく奥山に生きた漂泊の民についてのフィールドワーク。刊行は約50年前の1964年。興味深く読んだのは、砂鉄や銅などを精錬するたたら炉に使われる炭。山本兼一さん『いっしん虎徹』では砂鉄を沸かすためのたたら炉(長さ約3メートル・幅約90センチ・高さ約120センチ)で、1回の操業に砂鉄・約11トン、炭・約13トンが使われている。砂鉄11トンもさることながら、炭13トンを得るにはどれだけの木を伐採し、幾人の炭焼きが→続2015/11/28

Shoji

60
民俗学者の作者が丁寧に現地踏査して書き起こした「山に暮らす人々の生活」です。生活の糧としての、あるいは信仰としての、山での狩猟、畑作、採収、木工など、かなり多岐に渡っています。日本の山はとても急峻で人々を寄せ付けない厳しさがあります。そんな急峻な山岳地だからこそ伝承されてきた民俗をいつまでも後世に残して欲しいと思いました。2019/01/28

翔亀

54
柳田国男「山の人生」で語られた縄文人の生き残りたる"山人"は、日本人と異質な異民族として幻視されるが、宮本さんにかかると私たちの内なる民族として身近に感じられる。水田を営む農民=平地人が山に入っても棚田など必ず米作をする。しかし山に住む人は、米作が可能なのに焼き畑しかしない。平地人と全く違う生活様式をもつ縄文人=狩猟民族の系譜を伝えていると推論する。そういった狩猟民族の住む山奥の集落を実際に訪れ、古文書を紐解きながらその実像を鮮やかに再現する。彼らは近世になっても「政治圏から逸出」するか、激しく平地人と↓2016/09/09

メタボン

38
☆☆☆★ 古文書や民間伝承から推察していく「山の人々」の暮らしと歴史。何かロマンを感じるが、現実は窮乏する暮らし、権力者からの弾圧など、なまなかなものではなかったことが伺える。マタギ、サンカ、杣、ろくろを使う木地屋、鉄山師など、興味深い論考の数々。名著だと思う。2020/01/05

AICHAN

37
図書館本。民俗学者の著者が全国各地の山の民の村を訪れ、その出自を推論する。山の民の多くは狩猟民族の末裔だろうと推測する。マタギが東北から近畿までをテリトリーにしていたという話には驚いた。その一部が川魚漁や竹細工等を生業とするサンカになったという見方には頷けた。衝撃的だったのはカッタイ道。ハンセン病(カッタイ)の人は昔、一般の人とは違う道(カッタイ道)を通っていたと知って、たまらない気持ちになった。『もののけ姫』でも“たたら場”(山の民の村)にカッタイの人々がいたことを思った。2017/08/15

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