内容説明
アマモは「海のゆりかご」。森のようにひろがって、海の生きものをそだててくれる。そんなアマモの森が日本の海から消えた?なぜ?どうしたらよみがえるの―。海の環境を考える絵本。
著者等紹介
山崎洋子[ヤマザキヨウコ]
1947年、京都府に生まれる。コピーライター、児童読み物作家、脚本家などを経て、『花園の迷宮』(講談社)で第32回江戸川乱歩賞を受賞し小説家デビュー。海をつくる会会員として、アマモ場再生の活動にも積極的にかかわっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Kawai Hideki
50
タイトルは「なぜ消えた?」だが、それに対する明確な回答を与えたり、犯人探しを行うのではなく、消えたアマモを海に取り戻すために活動している人々のお話。アマモは、海草の一種で、魚の住む場所や綺麗な酸素を提供してくれる。だから、アマモがない海は砂漠と同じ。まだアマモが残っている海で、アマモの種子を採集し、苗にして植えていく。浅い海なので、小学生でもその活動に参加できる。アマモが戻ると魚たちも帰ってくる。ところが、赤潮の発生でアマモが全滅することも。それでもまた、アマモを植え続ける。美しい海を取り戻すために。2017/03/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
海の森林アマモ。今日本の海からアマモが減っているそうです。水をきれいにしてくれるアマモが減ったのは…。2023/04/03
遠い日
4
アマモは海草。タネをつける被子植物。栄養豊かで、光合成により酸素を出すので海水をきれいにすることができる。ジュゴンなども大好きな海草だ。このアマモが海底に生えているということが、海のきれいさの一つの判断基準となる。魚たちが卵を産み付け、アマモの間で身を守りながら育っていく。消え果てたアマモをタネから育て、苗を作って海に植え付ける運動がここに紹介されている。赤潮にやられて失敗してもまた、根気よく取り組む姿勢に感動を覚える。本当の海を取り戻すため、不断の努力が実を結んだようすが印象的。2017/07/04
poppo
3
図書館で4歳児が手にとってきた写真絵本。日本の沿岸からアマモ場が減り、魚などの生き物が少なくなってしまったことと、アマモを移植再生して海の生き物たちが戻ってきたという神奈川県の活動が描かれている。写真を見るだけで内容がよく分かるし、子どもたちがアマモを植える活動に参加している姿もあり、子供にも親近感が湧いたよう。何度も読んで、巻末の親子当てクイズも喜んでいました。2015/06/14
motoryou
1
勤務する石巻市雄勝町でも「アマモ再生プロジェクト」が行われています。小さな種を植えていく作業と経過を観察する活動。「アマモのない海はさばくみたいなもんさ。」昔は、足にからまって仕方がないくらい、アマモが繁茂していたそうです。海が豊かな姿を取り戻しますように。2020/04/23
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