河出文庫
血と薔薇―コレクション〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 387p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309407692
  • NDC分類 384.7
  • Cコード C0195

内容説明

「およそエロティシズムを抜きにした文化は、蒼ざめた貧血症の似而非文化でしかない」(「血と薔薇」宣言)という思想のもと、さらなるエロスと残酷を追い求める第2巻は、「フェティシズム」に焦点を当てる。生田耕作、種村季弘、松山俊太郎のエッセイのほか、司修、谷川晃一らの幻想的な絵画作品を多数収録。幻の雑誌、堂々の文庫化第二弾。

目次

鍵のかかる女(立木義浩)
少女(吉岡実)
悪魔のエロトギア―西欧美術史の背景(澁澤龍彦)
聖道門への憧れ(稲垣足穂)
アポリネールの秘めごと歌(堀口大學訳)
ネクロフィリアの画家 クロヴィス・トルイユ紹介(澁澤龍彦)
オスカー・パニツァ作 天上の悲劇、愛慾公会議(村田経和訳)
蓮から「さかしま」に―インド古詩評釈(松山俊太郎)
ポーノグラフィーの美学―スティーヴン・マーカスの“ポーノトピア”をめぐって(中田耕治)
特集フェティシズム1 毛皮を着たヴィーナス(石元泰博)
特集フェティシズム2 シンデレラの靴(種村季弘)
特集フェティシズム3 レチフと靴フェティシズム(生田耕作)
未来のイヴI~V(司修、中村宏、落合茂、谷川晃一、司修)
カフカの「処刑機械」とデュシャンの「大硝子」カルージュの分析(東野芳明)
蒸気機関車式殺人機械(中村宏)
人間蒸留装置 改良H・M13型之図(池田龍雄)
電気ウナギによる殺人機械(長新太)
正体の知れない恐怖、悪夢、狂気が映像化され自らを破壊する受像装置(堀内誠一)
八重霞 連載(一)~(三)(武智鉄二)
地獄の絵師=渓斎池田英泉
英泉えがく艶画のサドマゾヒズム(高橋鐵)
悪場所の秘儀(廣末保)
デモンの軌跡(出口裕弘)

著者等紹介

澁澤龍彦[シブサワタツヒコ]
1928‐87年。東京生まれ。本名龍雄。東大仏文科卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介するかたわら、人間精神や文明の暗黒面に光をあてる多彩なエッセイを発表。晩年は小説に独自の世界を拓いて、広く読まれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

135
第2号でまず目を魅くのは、表紙にも麗々しく飾られた貞操帯の写真特集「鍵のかかる女」である。立木義浩の写真で、モデルは李礼仙ら。柔らかく暖かい肌と硬質で冷たい金属の貞操帯のマッチングは、まことにエロティック。そして、禁断こそがその最高のスパイスであることは言うまでもない。続いては澁澤御大の論考「悪魔のエロトロギア」に、いつもながら舌を巻くことになる。巻末あたりの出口裕弘の「デモンの軌跡」が、これと呼応するように諸家の悪魔絵を掲載していて、編集の妙を見せる。フェティシズム特集は種村季弘、生田耕作の論考がいい。2014/12/04

双海(ふたみ)

13
復刻版で読了。「模クリシー美術館蔵”貞操帯”」の表紙。カラーページが豊富である点も嬉しい。カフカの「処刑機械」ってこんな物だったのか。堀口大學訳、アポリネール「秘めごと歌」・・・好い詩だ。小説「膣内楽」を連載している加藤郁乎なる人物は一体・・・。2014/10/07

SHINOBU

1
今月は読書がお留守になっているが、ここ数日、厭世感を嫌でも増幅されるので、こういうデカタンスに逃げ込みたくなる。第2号の特集は「フェティシズム」。なんて心踊る言葉であろうか!2012/05/28

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