内容説明
上毛野(かみつけぬ)に築かれた巨大古墳、八幡観音塚・綿貫観音山の埋納遺物を通じて、日中韓の考古学者が5‐6世紀の東アジアの文化交流を解明する。古代日本・中国・朝鮮の文化交流の謎に挑む国際シンポジウム。
目次
はじめに(八幡観音塚古墳の概要;綿貫観音山古墳の概要;北斉庫狄迴洛墓・婁叡墓の概要;百済武寧王陵概要)
基調報告(5~6世紀の中日文化交流―中国・北斉時代の墓葬と日本・古墳文化の関連;6世紀の韓国と日本―百済武寧王陵を中心として;6世紀の群馬と東アジア)
シンポジウム(古代東国と東アジア;東アジア史からみた観音塚・観音山古墳の系譜)
座談会 観音塚・観音山古墳が語るもの
補説 中国の古代軍事用防具・胄の起源と変遷
感想・レビュー
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りー
8
群馬県高崎市、古代の上毛野につくられた八幡観音塚古墳(全長105㍍前方後円墳)と綿貫観音山古墳(全長95㍍前方後円墳)とその出土品から、朝鮮半島と大陸との繋がりを考える本。観音塚考古資料館開館シンポジウムの内容が元。北斉や北魏等が出てきて、世界史年表とにらめっこでした。主に百済・武寧王陵、北斉・庫狄回洛墓(こてきかいらくぼ)と比較。シンポジウムで仮定していたように大和を経由しないで直接半島や大陸と繋がるルートがあったらとしたら面白いな。とりあえず今年中に、観音塚考古資料館に行って、実物を見たいです。2019/09/28