内容説明
呉王闔廬を春秋の覇者に押しあげた男。激しい情念と卓越した智略で、中原に名声を轟かせた一代の謀臣、伍子胥。その波瀾に満ちた生涯を余すことなく活写。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tsuyoshi Yoshida
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表題のとおり、割と日本でも知られている伍子胥(春秋時代の人物)の物語。楚で父と兄を無実の罪で殺され、十数年間、復讐のことだけを考えて生きるなんぞ、かなりの忍耐の持ち主でなければ常人のできることではない。後年、伍子胥の亡命先の呉と隣国・越の間で戦争状態になり、互いに復讐のために耐え忍ぶ(臥薪嘗胆!の語源)。特に、越王勾践が二十年も忍耐強く復讐の時を待ったことに、恐怖を感じる。この史実に限らず、復讐をテーマにしたものは、中国史上に散見される。ところで、終わりに近づくにつれ越の軍師・范蠡を主役としている感あり。
ペインター
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DVD争覇を見て、伍子胥はどんな人かと思った。私は、伍子胥は知らなかったけど、かなり有名な人である。范蠡や勾践は知っていたけど、范蠡に対抗できる人物である。伴野朗の本は面白いね。この人、孫子とも、友人だった。2012/07/08
ukifune
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結末を知っているとはいえ、やっぱり間際は悲しい。要離vs公孫慶忌のくだりはハラハラ。 もし今後伍子胥の映像化があるならこの作品をもとにしてもらいたいかな。映画というより、ドキュメント的に。2024/04/27