内容説明
嵐の夜、布団に潜って読み聞かせを楽しむ幼子。いつも通りの母の声。だけど、何かが違う…。違和感が膨らんだその時、落雷とともに浮かびあがったものは!?(「見慣れた他人」)。“怪談和尚”の異名をもつ著者が明かす、リアルな実話と説法を織り交ぜた大好評シリーズの第三弾。いつか、あなたの身にも起こるかもしれない―。
目次
第1章 天眼
第2章 嘘
第3章 孤独
第4章 憑依
第5章 現身
著者等紹介
三木大雲[ミキダイウン]
1972(昭和47)年京都の寺院の次男として生まれる。多くの寺院で修行を積み、2005(平成17)年京都の光照山蓮久寺の第38代住職に就任。怪談を切り口にしたわかりやすい「怪談説法」を確立する。京都日蓮宗布教師会法話コンクール最優秀賞受賞。14年、「稲川淳二の怪談グランプリ」優勝。18年、“最恐”怪談師決定戦「怪談王」優勝。OKOWAチャンピオンシップ初代チャンピオン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
294
三木大雲さんの京都怪奇譚シリーズの3冊目ですね。本当は最初から読むべきですが諸事情によりこうなりました。本シリーズが少し割高に感じる理由は紙質の薄さと文春文庫さんの実話怪談本が稀少だからでしょうね。初読みでしたが立派な教えも書かれ人生勉強にもなり良かったですね。今回は古い定番ネタでなく現代に通じる最先端の怪談を紹介しますね。『AI音声認識』怪談和尚さんが知り合いのコンピューター関連会社の社長宅に招かれた時に家の前でインターフォンが見つからなくて探していると、機械的な音声で「どちら様でしょうか」と聞かれる。2021/11/21
あっか
80
新刊、シリーズ第3弾。続に引き続きあっという間に完読してしまいました。怪談話は好きだけれど、三木大雲和尚の怪談話は一線を画すなあ。ただ怖がらせようとするのではなく、(仏教の教えに基づき)この出来事から学びを得、こうやって生きていこう、という教えや気づきのメッセージを得られるのである種?変な?スッキリ感があります。でもすごく怖いんですけどね!!それが両立しているから凄いです。AI音声認識、怪談師、地下アイドルが怖かった。インドの牛のお話などは本当に不思議!2020/10/20
モモ
58
蓮久寺にある七福神の大黒様の話が興味深い。「もう、出て行くわ」と夢の中で大黒様が出て行かれた。探してみると、傷んだ大黒様の仏像が見つかる。その後、大黒様自らが修繕費用を捻出する様子が何だかほほえましい。続きも読んでみたい。2021/08/18
ヒデキ
56
三木和尚、3冊目の読了です 実話怪談も和尚の言葉を通じて語られることで 一般のお話になってしまっているのが 凄いなあ~と思ってしまいました。 日蓮宗の霊に対する考えが判る感じになりました2022/03/25
瑪瑙(サードニックス)
50
『天眼』『嘘』『孤独』『憑依』『現身』の5つのテーマで書かれてありました。怪談ですが、仏様の教えでもあります。今この世で努力して完成できずとも、来世でその続きが出来るのならばいいかもしれませんね。今の努力は決して無駄ではないのだと思えると希望がもてます。2021/04/16