内容説明
1936年、フランコ将軍らが蜂起して勃発したスペイン内戦。その最中に、ギジェルモ・サトウと名乗る日本人義勇兵がいた。通信社特報部の記者・龍門二郎は、男の足跡を取材するためスペインに飛ぶが、その裏には大いなる秘密が隠されていた―。スペインの過去と現代を舞台に描かれた、壮大な冒険ミステリー。
著者等紹介
逢坂剛[オウサカゴウ]
1943年、東京生まれ。中央大学法学部卒業後、広告代理店に入社。80年、『暗殺者グラナダに死す』で第19回オール読物推理小説新人賞受賞。87年、『カディスの赤い星』で第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞受賞。97年より執筆に専念
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感想・レビュー
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KAZOO
106
これはもともと朝日新聞連載の小説でそのせいか場面展開が早く興味を持って読めるので長いとはいえ十分に楽しめました。スペインを主に舞台としていて、現在と過去がそれぞれ入り混じって楽しませてくれます。スペイン市民戦争での外人部隊に日本人がいてその人物が現在の人物との関連がどうなるのか?という興味を掻き立ててくれます。やはり小説でないと書けないエンターテイメントです。2018/01/04
コットン
62
スペインを舞台に、過去と現代が交錯しスピードを上げながら収斂していく冒険ミステリーで楽しめました。2017/01/21
hit4papa
10
スペイン内戦に身を投じた日本人義勇兵を追うミステリです。1936年と現在が錯綜しながら物語は進みます。謎の殺し屋、隠された財宝、洞窟内での死闘という冒険小説の趣もありラストのあっと驚く真相まで一気に読ませてくれます。質、量ともにボリューム満点の大作です。
あや
9
その分厚さに最初はびっくりしたけど、スラスラと読めました。いろんなストーリーが散りばめられていてお腹いっぱいになります!2013/09/04
go
4
安定の逢坂剛。やはり本作も面白い。700頁もあるからか、登場人物や物語の世界に愛着が湧くくらいだった。一つの世界に浸った感じだった。2023/11/22