内容説明
妻と担当編集者の三人でダイビングに出かけた人気推理作家、風間春樹。潜水中の事故で助けを求めたが、不倫関係にあった二人に見捨てられる。風間は流れ着いた島から自力で無人ヨットに辿り着いたが―。航海日誌、口述テープ、新聞記事等に仕組まれた恐るべき騙しのプロットとは。叙述ミステリーの傑作長篇。「―者」シリーズ第6弾。
著者等紹介
折原一[オリハライチ]
1951(昭和26)年生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て88年に『五つの棺』(後に改作して『七つの棺』)でデビュー。以後、大胆な叙述トリックを駆使した本格ミステリーからトラベルミステリー、サスペンス、ホラーと幅広い作風で活躍。95年には『沈黙の教室』で第48回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nobby
107
ひたすら海上を彷徨い続ける500頁越(笑)とにかく緊迫感持続するので読みやすいが、少し長くて尻つぼみ…“風間春樹”という推理作家を中心に、いくつかの復讐や漂流が入り混じる展開は折原作品ならでは。何人かの視点での手記や音声など駆使した仕掛け楽しめるが、ミステリー度は高くない。息をのむサバイバルな結末も、都合のいい偶然に違和感があるのは拭えない。後半での既出の段落の繰り返しが、その真相解明の布石にならずスピード緩めているのが残念…それでもラストでハッとすること多く満足♪2017/05/23
ダイ@2019.11.2~一時休止
80
~者その4。初めて読んだ折原作品だったので見事に叙述トリックに引っかかって叙述トリックってすごいって思った。2013/12/28
i-miya
56
2014.01.19(01/19)(初著者、初読)折原一著。 01/18 (カバー) 妻と編集者と三人でダイビングの人気推理作家、風間春樹。 事故、しかし、不倫関係の二人、見捨てられる。 流れ着いた島から自力でヨットにたどり着く。 恐るべきだましのプロット。 (折原一) 1951生まれ、早稲田大学卒。 (解説=吉野仁) 想像しても恐ろしい、海の漂流、さまざまの叙述。 2014/01/19
あっ!chan
43
二つの復讐が巻き起こした事件。作品の8割が密室状態のヨットの上の出来事、さらに殺人シーンやサスペンス風の心理戦、そうあの「そして誰れもいなくなった」を暗示させる展開で、読み終わっても船酔い、しかも悪酔い気分が直りません。プロットは折原さんにしてはわかりやすく、読みながら伏線もわかりやすくて、船酔いを除けば落ち着いて読めました。ただ登場人物みんなが同情の余地がない悪人というのがすごい!2020/10/16
bibi
42
最初から最後まで、漂流者だった💦だから、ちょっと息苦しくなっちゃう😅すっごい偶然がいっぱいあるけど、気にしないで楽しんでくださいませ😊2020/07/10