出版社内容情報
高尾山に行けばフクジュソウに会える。山と花をこよなく愛し日本中の山々を踏破した著者が、四季折々の花と山の結びつきを百選び歴史や伝説を交えて描くエッセイ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田氏
6
読売文学賞受賞作、かつ山野草好きにとってはバイブル扱いされる向きもあるが、万人受けするとは思わない。兎角文章に占める固有名詞や学術用語の割合が大きいのだ。それは時にエッセイというより記録と称すべき様相を呈し、なお挿絵や地図も想像を助く程には詳細でない。山歩き、植物、地学、史学のいずれにも明るくなければ読み進めるのは困難かも知れないが、そもそも本書はガイドブックではない。おそらく著者もそうしてきたように、図鑑や地図を引きつつ知識の拡充を愉しむのが粋なのではなかろうか…と、これは山歩きそのものにも通ずる所か。2017/05/03
ふるさん
4
私の本箱に黄ばんだ状態で鎮座していました。手に取ると一気に日本の山々を旅したような気分に、数十年ぶりに再読。付箋を振り返る年齢になりました。著者の自然を愛し、歴史に詳しく、美しい日本語の流れるような表現力に魅了されました。2016/09/02
yamakujira
0
深田久弥の「日本百名山」が男性版ならば、こちらは女性版。読者も女性が多いのかな。 (★★★☆☆)