出版社内容情報
歴史を一から押さえたい。うろ覚えの年号や用語をすっきり理解したい。キホンのキから歴史の醍醐味まで、本郷日本史の決定版。
内容説明
日本史は何の役に立つのか?丸暗記を脱却し、「時代の変化はなぜ起きたのか?」を考えることで、歴史は何倍も面白くなる。人気の歴史学者が明快に語る「史料」の読み方、「史実」の確かめ方、そして「定説」「最新学説」の疑い方。自分の頭で歴史を考えたい人への絶好の水先案内。
目次
第1章 日本史を疑ってみよう
第2章 古代
第3章 平安時代
第4章 鎌倉時代
第5章 室町時代
第6章 戦国時代
第7章 江戸時代
著者等紹介
本郷和人[ホンゴウカズト]
1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。東京大学文学部卒、同大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。鎌倉時代を中心とした日本中世史が専門(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とん大西
117
「日本の歴史はぬるい」…もはやキラーワードです。本郷先生の著書を読むのは本書で7か8冊目。内容が重複しててもソフトな語りについつい引き込まれてしまいます。さすがに旬なだけあって鎌倉時代の章は面白かったです。北条義時が権力基盤を固めた執権の座ですが、ステータスとしては北条得宗家の方が上位。ああ、確かにそうか。鎌倉幕府も後半になってくると執権の存在感も薄いもんなぁ(このへんは大河ドラマ太平記が印象深い)。やっぱり色々気づかせてくれます、本郷さん(^^)2022/06/14
きみたけ
71
著者は東京大学史料編纂所教授の本郷和人先生。先日読んだ「歴史のIF(もしも)」が面白かったので別の本もチョイス。史料の読み方、史実の確かめ方、定説や最新哲学の疑い方など、「時代の変化はなぜ起きたのか?」を考えさせる一冊。鎌倉幕府の成立も頼朝の征夷大将軍任命の時(1192年)ではなく、関東の武士たちを率いて鎌倉に軍事政権を樹立した時(1180年)ではないかとのこと。また、ヤマト王権が勢力を拡大したのは地方豪族に大陸の技術指導を施し「古代フランチャイズ制」を敷いた結果と説きます。「多角的な視野」が大事ですね。2022/09/27
kawa
37
著者曰く専門的に歴史学を学ぶとは、作業の1が古文書・古記録を正しく読めること、作業の2がそこからどんな史実を復元できるかのチャレンジ。作業の2では、「大きなホラを吹く練習をせよ」と恩師から教えられた由。本書は、そんな「大きなホラ」を集めた一冊とのこと。「応仁の乱は尊氏派(東軍・細川氏)VS.直義派(西軍・山内氏)の最終決戦だった」等、「へえぇの目から鱗、大ホラ?」的分析が面白い。古代から江戸時代バランスよく記述されていて、歴史を大掴みするのに重宝。間をおかないでの要再読書かな。2022/09/13
金吾
27
○歴史の楽しさは自分で肉付けしていく想像とパターンを見いだす学びだと思いますので、ある程度の背景がある自分なりの推論を読むのは好きです。同意見もあれば、自分とは違ったりそもそも考えたこともない切り口があったりしますが、鎌倉から戦国は読んでいてワクワクしました。2023/12/14
鐵太郎
19
東京大学で史料編纂所教授をされている本郷和人氏による日本史のあれこれ。内容は題名にもあるように、既製の歴史解釈やセンセーショナルな新説に対しての反論というか、史料に基づいた解釈の提示。古代から江戸時代までと長きにわたっていますので、興味深い話題ばかりになるのはしかたがありませんかね。今までの氏の著作から大きな違いはありませんが、たしかに面白いし、目からウロコが落ちるお話ばかり。いいね、こういう歴史本。2022/09/25