先生!どうやって死んだらいいですか?

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163900162
  • NDC分類 114.2
  • Cコード C0095

出版社内容情報

生きることを真正面から見つめ、格闘してきた詩人・伊藤比呂美が、宗教学者・山折哲雄に問いかける、「老いを生きる知恵」。

出産、子育て、閉経、両親の介護と死を経て、忍び寄るのは自らの老い。
生きることを真正面から見つめ、格闘してきた詩人・伊藤比呂美が、宗教学者に「老い方」と「その心構え」を訊きにいく。

内容説明

人生相談の血が騒ぐ!良い老い方、悪い老い方。「文藝春秋SPECIAL」に寄せられた人生についての悩みから、さまざまな人生に奥深く入りこむ。

目次

1 性をこころえる(食欲と性欲の切っても切れない関係;欲望を満たしつつ、快く死んでいきたい;「翁」の表情は日本の老人の理想 ほか)
2 老によりそう(木石のように生きる;乾いた仏教、湿った仏教;国を誤らせた五七調 ほか)
3 病とむきあう(創造的な病;「気配の文化」と「告知の文化」;「思いやり」のあいまいさ ほか)
4 死のむこうに(骨を噛む;ひと握り散骨のすすめ;儀式抜きで生きていけない ほか)

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年生れ。宗教学者・評論家。国際日本文化研究センター名誉教授。2002年、『愛欲の精神史』で和辻哲郎文化賞、2010年、南方熊楠賞受賞

伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955年東京都生まれ。詩人。1978年『草木の空』でデビュー。80年代の女性詩ブームをリードした。1999年『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、2006年『河原荒草』で高見順賞、2007年『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』で萩原朔太郎賞、翌年、紫式部文学賞を受賞。1997年に渡米した後、熊本に住む両親の遠距離介護を続けていた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

47
【山折先生は比呂美さんのことを、「あなたはさしずめ、現代の空飛ぶ護法童子ですね」と】人生相談仕立ての性老病死をめぐる語り合い。詩人・伊藤比呂美が、宗教学者・山折哲雄に「老い方」と「その心構え」について問いかける。本書と石牟礼道子さんとの対話『死を想う』併せて、伊藤比呂美版『良い死に方 悪い死に方』になり、<老いて死に立ち向かう人たちを実際身近に持ってみると、一人一人のそれぞれの死があるばかりで、「悪い死に方」なんてないのだ、とひしひしと感じる。それで惹句を「良い老い方 悪い老い方」とした>と伊藤は書く。⇒2021/10/24

桜もち

47
いや、死にたいわけじゃないんですけどね。中身は『性老病死』をテーマに宗教学者と詩人がフランクに対談するというもの。釈迦の頭頂が盛り上がってるのはヨガ瞑想によって性欲のエネルギーが昇華されてエネルギーが徐々に頭を突き上げたからなんですって。印象的だったのは、認知症介護の辛さのくだりで引用された『死にゆく人間も幻、生き残る人間も幻。所詮は両方とも幻。いずれは消えゆくものである』という仏教の無常観。なんかラクになった。全てに当てはまると思う。無常観のある日本に生まれてよかったー!『散る桜残る桜も散る桜』。2016/08/22

アリ子

26
「性(生ではない)」「老」「病」「死」をテーマにした四つの章に分かれていますが、「性」についてが一番長いのが伊藤さんらしい。「はじめに言葉ありき」の解釈とか白骨の話とか、源平に遡った自死文化の東西の違いとか面白かった。2014/11/18

ぬらりひょん

7
伊藤比呂美さん(詩人)と山折哲雄さん(宗教学者)の対談。「宙ぶらりんになって死ぬに死ねない」親を見ていて、私たち世代のために『良い死に方悪い死に方』みたいな本を書きたいと思ったそうです。親もえらい言われ様だなとは思いましたが、私も親世代を見ていて漠然とそう感じていました。ああはなりたくないと思う。だけど今の若い世代の生き方が自分達と既に違っているように、次の世代では明らかに死に方も変わってくるだろうということを確信しました。2022/05/09

funuu

7
「どうやって死んだいいですか?」の表題だが実際は山折さん伊藤さんともに生命力にあふれ「生きる」にギラギラしている。五木寛之さんなんかも「私はいつ死んでもいい。南無阿弥陀感」感だったが50年近く活動的に生き健康管理の本なんかも出した。「死にかた」を考えている人もやはり本音は「健康」で「長生き」したい。「健康」でが贅沢なところ。私も若い頃は「殺すぞ」などと脅かさても平気だったが、65歳になると死の恐怖というか死にいたる時の痛み苦しみの恐怖を感じるようになった。2022/01/14

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