出版社内容情報
日露戦争から第二次世界大戦まで、日本人にとって戦争とは何なのか？ ──ベストセラー『昭和史』『幕末史』と並ぶ、著者渾身の書。
内容説明
『昭和史』『幕末史』に続き半藤一利が語りおろした「戦争史」決定版。
目次
幕末史と日本人
日露戦争と日本人
日露戦争後と日本人
統帥権と日本人
八紘一宇と日本人
鬼畜米英と日本人
戦艦大和と日本人
特攻隊と日本人
原子爆弾と日本人
八月十五日と日本人
昭和天皇と日本人
著者等紹介
半藤一利［ハンドウカズトシ］
作家、歴史探偵、エッセイスト。１９３０年、東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。『週刊文春』『文藝春秋』の各編集長、専務取締役を経て、文筆業に。９３年『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、９８年『ノモハンの夏』で山本七平賞、０６年『昭和史１９２６‐１９４５』『昭和史戦後篇１９４５‐１９８９』で毎日出版文化賞特別賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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りょう君
23
図書館本。あの戦争のことについて詳しく語っていた。司馬遼太郎氏についても「統帥権」に関して述べていた。あの時代を生きた人は本当に強いと感じた。日本は戦後71年、今のところ平和だが、安保法制について国民それぞれが本気になって考えなければいけないと思った・・2016/09/21
funuu
19
小泉 八雲が言っているように、日本人の思想とか主義とかは、「心理的な祭の衣裳」にすぎない。明治の政治家と違って昭和の質は低かったから日本は戦争に負け「亡びた」言うのが半藤氏の主張。昭和天皇は生き延び日本人も戦前より増えた。戦前の体制は佐藤 優氏の指摘のように北朝鮮と似た陸軍国家。今度の戦争「人類は戦争を辞めれないだろう。」も亡国を避けなければならない。クルド人のようにならないように！2016/06/17
ロッキーのパパ
19
「あの戦争」とは端的に言えば「太平洋戦争」のことなんだけど、きちんと理解するためには幕末以降の日本の近代史を知る必要がある。そのため、あえて明示することなく、著者の親しかった司馬遼太郎が使った「あの戦争」という言葉に著者の思いを込めたんだろう。確かに、幕末以降続く日本の政軍関係や日露戦争以後に気づかれた日本人の対外メンタリティが、「太平洋戦争」に大きく結びついたのは頷ける。それにしても、まだ新資料が次々と出てくるんだね。著者のように自分で調べたりはできないけど、研究成果はウオッチしていきたい。2011/08/24
うさみＰ
10
我々日本人の構造はどうなっているのか。「幕末史」同様、読み易かった。昭和史も読まなければ。歴史とは人間の営みの因果の総称であり、「あの戦争」は決して時代から切り離すべきではなく、現代の国際社会の枠組みの中に生きる我々は、自分達の生い立ち（生い立ち）を勉強しなければならない。大切なことは周囲に流されずに、自分の五感で考え、自分の考えを持つことである。2011/06/16
たらお
8
長らく積読本だったが読了。「昭和史」の方が戦争が起きた背景や因果関係が時系列で書かれており、わかりやすかったような気がする。ただ、この本は、昭和史で説明しきれなかった部分が詳しく説明されている。日本人は現在においてこそ世界に誇れる道徳性をもっていると思うのだが、日露戦争で勝ってしまった後に出てきた上に立つべき人間の帝国主義的な考え方というか横暴さはまあひどいと言わざるを得ない。それが敗戦において、こうも変わるのだから。きちんと自分の考えをもち、流されないように生きていきたいものです。2015/01/17
