出版社内容情報
正義にはふたつある。道徳上の正義と法廷での正義だ──負け知らずの弁護実績を誇る辣腕弁護士が引き受けたレイプ事件の真相は？
内容説明
負け知らずの辣腕弁護士と優雅な物腰の哲人判事。ふたりが関わった少女レイプ事件の公判―どこから見てもクロだった被告は、弁護士の巧妙な法廷戦術により無罪放免となる。これがすべてのはじまりだった。法廷の正義と道徳上の正義―その歪みに彼らを直面させる巧妙な犯罪計画の歯車がゆっくりと回りはじめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
聖月
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◎◎冒頭、書き出しから主人公が常勝の辣腕の弁護士であるということがわかる。勝つ勝負には勝つし、負けると見える勝負でもほとんど勝ってきた弁護士。今回は、義理の娘をレイプしたという継父の弁護を引き受ける。結果、またしても無罪を勝ち取る。そして、数年後に。って話ではあるが、数年後復讐がとか、数年後新たなレイプ事件がとか、そんな単純な構造ではない。『弁護』＝（『推定無罪』＋『ブラック・ダリア』）÷２かな。法廷物は好き好きあるので、読め、読め、読めとは言わないが、少し前の本を面白く一気に読んで、これいわゆる本の収穫2003/06/21
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- 鼠、影を断つ 角川文庫
