内容説明
仕事にも恋人にもちょっと難あり。サターン・リターン目前の大門フウは、銭湯で強烈な個性のおばあさんに出会う。キュートな異才Dがおくるあたらしい人間讃歌。
著者等紹介
D[D]
2000年『ファンタスティック・サイレント』(KKベストセラーズ)でデビュー。2作目の『キぐるみ』(河出書房新社)ノベルコミックという文学スタイルで話題になる。小説、漫画、イラスト、絵画、音楽、ファッションなど多岐にわたり活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はちこ
28
表紙とタイトルが可愛くて読みましたが、中身は夢なんてほぼ皆無で超無慈悲な現実がぎっしり詰まっています。あと、無意味なルビでどっちの文章も頭に入りにくくて少し鬱陶しかったかな。フウちゃんが俺とか僕とかアタシとか、一人称をころころ変える意味も納得出来なかったし。でも銭湯通いの私でも途中読んだらすぐお風呂屋さん行きたくなったし、ラストのフウとwhoでアタシは誰でもないのくだりとか良かったです。ケンジは最低だけど、実際フウちゃんの立場だとなあなあで付き合って時間や諸々を浪費しそうで怖いね。2015/10/18
なつみ
7
痛快!痛快!愉快!愉快!初めて読んだ作家さんですが、なんだか、現代、でありますね。装丁が可愛らしくて手に取りましたが、中身は可愛らしいわけではなく、心地のよい毒、苦いビールのような、ドギツイ、二三の私には色々と刺激でありました。サターン・リターン。大変、興味深いです。2013/05/13
misaharu
7
微妙。図書館で借りたから楽しめた。お金だして買ってたら主人公にイラッときたくらいじゃ治まらなかったと思う。女の子が一人称を俺とか僕っていうのがイタイと知っていながら「これは自分の独白で、腹が立つとオレとかボクって言っちゃう。でも心の中だから許してもらいたい」という冒頭から警報鳴り出した。三十路間近で四十路の女の若作りを嘲笑うとか、主人公の女は矛盾の王様。まあ、主人公だけでなく登場人物の大半がムカつくんだけどね。2013/05/02
m 。
6
可愛らしい表紙に惹かれて手に取りました。ファンタジーなイラストとは反対に、仕事・人間関係・恋人といった現実問題に振り回され四苦八苦するフウ。一人称が私・俺…とコロコロ変わる理由は最後までわからなかったけど、言葉選びのセンスが新鮮で楽しめた。2015/10/31
20
4
タイトルと表紙に惹かれて借りました。とっとと別れろよ、って。そればかり思ってた。2014/01/22