内容説明
無実の罪で投獄された男の復讐譚―弱小出版社の社長の前に忽然と現われた未完の匿名原稿は、ベストセラー確実の傑作だった。私立探偵ジョン・タナーは、著者を突き止め、残りの原稿を手に入れるように社長から依頼された。これは実体験に基づくノンフィクションではないのか?ならば、主人公である作者をはめたのは一体誰なのか、物語と事件の結末は?現実と虚構のはざまから真実を探りだす、知性派探偵タナー登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
26
ベストセラーになること間違いなしと思える原稿を書いたのは誰か?と作家探しを依頼された探偵ジョン・タナ―。書かれてる物語は実際の冤罪事件の事なのでは?と過去を探ることで見えてきた街の権力者の暗い大きな影。様々な問題が描かれてたりでテンコ盛りですが、圧力を掛けられても屈しないタナ―が良いね~。最後はホロリ。シリーズものだけど文庫版はこれだけであとはポケミスだけ。見つけたら買っておこうと思う。2015/12/23
しろ
10
☆7 おお!面白い!実はそんなに期待してなかったし、ハードボイルドだったからどうかと思ったけど、がっつり楽しめた。主人公はハードボイルドなんだけど、かっこいいというよりなるほどと思わされるセリフが多かった。一応ネオハードボイルドと区分けされるように、人間臭い所も感じられる探偵だった。だからセリフが、妙に感心させるものが多いと思う。「母親業は~~スポーツの審判みたいなものだ――上手にやればやるほど人から注目されない」 事件のプロットもわかりやすいし、オススメできるハードボイルド。2010/10/25
秋良
7
面白かった!そしてハードボイルド!ページ数はそれなりにあるけどプロットが凝ってて、冗長にならずさくさく読める。2017/10/08
雅
3
名作の一つに挙がってるのも納得2017/10/10
渋谷英男
1
シリーズ最初から読まなければ分からない人間関係だが、ロス・マクドナルド風私立探偵小説で面白かった。☆42017/12/21