ハヤカワ・ミステリ文庫 明日への契り

ペレケーノス，ジョージ・Ｐ．【著】〈Ｐｅｌｅｃａｎｏｓ，Ｇｅｏｒｇｅ Ｐ．〉/佐藤 耕士【訳】

早川書房（1999/09発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 523p／高さ 16cm
• 商品コード 9784151706554
• NDC分類 933
• Cコード C0197

内容説明

妻と息子と別れ、失意の日々を送るマーカス。彼は貧しさから母親と離れて暮らす少年アンソニーと出会い、驚くべき事実を聞かされた。炎上する車から若者が金を盗み出す現場を偶然目撃したというのだ。その金が麻薬密売の元締のものだったことから、組織は情報を握るアンソニーの行方を追う。やがて少年の身に危険が及ぶにいたってマーカスは組織との対決を決意する！男たちの生きざま、哀しみを叙情的に謳い上げた傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Satoshi]

ブックオフで108円でたたき売られていたので、購入した。ワシントンサーガの2作目となるが、とにかく面白い。コカインにより退廃したワシントンにて、殺された売人の車から誰かが大金を盗んだ現場を目撃した少年を中心に物語が進むが、道義を重んじる主人公やコカインから抜け出そうとする友人、正義に目覚めた悪徳警官といった様々な人物を丁寧に描写している。前半で各々の人物像や胸に秘める思いが分かった後に物語は一気に進む。ストーリーはありがちであるが、登場の背景を丁寧に説明した後で物語が終結する様はカタルシスを感じる。

2016/08/25

[kanamori]

☆☆☆★

2014/10/01

[はげ太郎]

ディミトリ、完全なるシャブ中に。腐った世界をそれぞれが必死に生きる。罪に対する意識で人生は変わる。

2014/11/09

[hikarunoir]

80年代コカイン・ビジネス関係者のディテール、復讐の助太刀への恩義に行動で報いる戦友がツボ。苦い後味は続編にも持続。

2012/02/18

[ゆりっぺ]

１９９９年１１月１０日