出版社内容情報
灼熱の砂漠に集った男たちの思惑が交錯する中、ある男が消えた。物語が深化する第2弾
内容説明
サトラーの存在は、不可解で場違いだった…。借金を負ったレム・ガナーセンは、イラクの軍事基地キャンプ・リバティで作業員を率いる高報酬の仕事につく。長年無人だった基地の焼却坑では、イラク戦争の廃棄物が日々燃やされていた。レムと六人の民間作業員たちは作業に打ちこむが、ある日突然、謎の男サトラーが現れる。彼はいったい何者なのか?そして隔絶された地で進む陰謀とは?破格の大型スリラー、第二巻登場。
著者等紹介
ハウス,リチャード[ハウス,リチャード] [House,Richard]
イギリス出身の作家、映像作家。シカゴ・アート・インスティテュートで芸術修士号、イーストアングリア大学で博士号を取得。シカゴを拠点とした団体“Haha”の一員として様々なアートプロジェクトに参加。長篇二作を発表した後、2013年に『クロニクル』四部作を発表。同書はブッカー賞候補となり、注目を集めた。現在バーミンガム大学で創作を教える
濱野大道[ハマノヒロミチ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mejiro
10
この四部作は凝った構成で、本書は第1巻の前日譚になる。請負人レム・ガナーセンを軸に、彼らが巻き込まれた陰謀とその結末が描かれる。耳慣れない言葉が多く、理解に時間がかかったが、請負人、バーン・ビットなど実際にあった事実が基になっていて、イラク戦争の知らない一面を教えられた。少し疑問を感じる場面もあるが、誤解やすれちがい、各人の主張や欲望が入り乱れ、ストーリーに重みがあった。2015/10/03
對馬 正晃
8
これって第四部まで読み切らないと、何の話だか分からないヤツですかね?それぞれの巻はそんなに面白くないというのが、今までの正直な感想です。残り2冊も積読になっているので、いつかは読みますが・・・。2024/03/31
あちぇたな
3
1巻とは打って変わって、魅力ある人物達のおかげで、読み進められる。全員の最後を先に知ってるせいで、哀しみが増していく。一巻の主人公サトラーも最後の方に出てくるが、やっぱり ふわふわしてて訳が分からない。よく最初の主人公にしたよな、と思ってしまう。2016/03/16
kurupira
2
前巻よりは読みやすくサラッといけた、ストーリーもまあまあだが詰めこみすぎ感もある。全体像が分かったような、本当の悪者は誰なのか、組織犯罪なのか、モヤっと感が残る。2015/08/08
stobe1904
2
時間軸としてはクロニクル1の前日譚となるもの。1でも同じだが、戦後イラクの復興に絡む陰謀ものなのだが、盛り上がりに欠け期待していたほど面白くない。とはいえ、ここまで読んだので、3を購入するか思案中。2015/07/25