内容説明
高杉晋作のもと奇兵隊の軍監として幕府軍と、そして英米仏蘭の四国連合艦隊と戦い、明治新政府で首相として二度組閣した男、山県有朋。閥族・官僚の総本山、軍国主義の権化、侵略主義の張本人と批判されてきたその実像を、俊英が描き直す。一九世紀型の欧州秩序が崩壊する中、形成期の大衆社会の危うさを憂慮し、あえて「強兵」路線を担った山県から、近代日本とは何か、権力とは何かを考える。
目次
はじめに 忘れられた論争を手がかりとして
1章 山県有朋と明治国家の形成
2章 山県有朋の外交戦略
3章 山県有朋と明治国家の確立
4章 変革の予兆
5章 ポスト明治国家像の模索
おわりに 近代日本における山県有朋
著者等紹介
井上寿一[イノウエトシカズ]
1956年生まれ。一橋大学社会学部卒業。同大学大学院法学研究科博士課程、同大学法学部助手等をへて、現在、学習院大学法学部教授。専門は、日本政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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