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出版社内容情報
ナチの命で鉤十字型邸宅を建て、戦後、秘密警察に追われる建築家。妹を失い、犯人を監禁する地下街を造る。衝撃のチェコ・ノワール!
イジー・クラトフヴィル[クラトフヴィル,イジー]
1940年ブルノ生。60年代から短編執筆するも、共産党体制下では発表の機会を断たれ、90年に長編『熊の小説』でデビュー。数多くの国内賞を受賞し、ミラン・クンデラ直系のチェコ作家として不動の地位を築く。
阿部 賢一[アベ ケンイチ]
1972年東京生まれ。東京外語大卒、カレル大学、パリ第4大学に学ぶ。現在、立教大学文学部准教授。著書に『イジー・コラーシュの詩学』、訳書にP・クラール『プラハ』、E・フリンタ『プラハ カフカの街』他。
内容説明
ナチス・ドイツの保護領時代、親衛隊の高官のために鉤十字型の邸宅を設計した暗い過去を持つ建築家カミル・モドラーチェク。共産党による独裁体制が強化されつつあった一九五〇年代初頭のブルノで、かつての栄光とは無縁の仕事をこなしていたが、秘密警官のラースカに執拗につきまとわれていた。唯一の理解者であった妹エリシュカも反体制活動の嫌疑をかけられ、秘密警察の尋問を受けているあいだに命を落としてしまう。最愛の妹を失ったカミルは、棺の前で復讐を決意する。それは、狂気に満ちた計画のはじまりだった。ナチス・ドイツ、共産主義、現在―そう、暗い傷のことから話をしよう。
著者等紹介
クラトフヴィル,イジー[クラトフヴィル,イジー] [Kratochvil,Ji〓´i]
1940年、ブルノ生まれ。11歳の時に父が亡命し、秘密警察の尋問を受けるなど恐怖に満ちた青春時代を過ごす。ブルノの大学卒業後、教員として一時期教鞭を執るが、1970年以降、転職を余儀なくされる。同時に創作活動に励み、短篇やエッセイを雑誌に寄稿。体制転換後の1990年、『熊の小説』で長篇デビュー(トム・ストッパード賞受賞)。以降、ほぼ毎年のように作品を発表し、これまでに二十数点の著書がある
阿部賢一[アベケンイチ]
1972年、東京都生まれ。東京外国語大学、カレル大学、パリ第4大学に学ぶ。東京大学准教授。パトリク・オウジェドニーク『エウロペアナ 二〇世紀史概説』の訳で(共訳)、第一回日本翻訳大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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