生活人新書
スポーツは「良い子」を育てるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140881095
  • NDC分類 780
  • Cコード C0275

内容説明

勝つために子供を選別し、マシン化してしまう指導者。勝敗に一喜一憂する親、そして子供たち。なぜ人はスポーツをするのか。少年期のスポーツはいかにあるべきか。スポーツに関わる根源的な問いを考察し、目先の結果を追い求める少年スポーツの現状に警鐘を鳴らす。

目次

プロローグ 大人に歪められている少年スポーツ
第1章 なぜ子供にスポーツをさせるのですか?
第2章 スポーツは本当に清く正しいものなのか
第3章 ピッチペアレンツとピッチチルドレンの悲劇
第4章 現代の子供が抱える問題とスポーツ
第5章 スポーツをすることで子供に身に付けさせたいもの

著者等紹介

永井洋一[ナガイヨウイチ]
スポーツジャーナリスト。1955年横浜市生まれ。成城大学文芸学部在学中より少年サッカーの指導を始め、卒業後、社会人から高校生までを一貫指導するクラブを立ち上げる。その後、日産FC(現横浜F・マリノス)のコーチングスタッフ、スポーツ専門誌の編集を経てフリーとなり、サッカーを中心とした執筆活動を展開
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

35
耳も痛いが、反論もしたい。耐えることと無力感の形成とあったが、低くても自分の目標が達成できれば両手を上げて褒めてやればいい。競技が嫌いになる事だけは避けなければならない。「楽しく」だけでは勝てない。「勝つ喜び」がなければやってられない。子ども達が目標を立て、その達成に向かう事が大切なのだと思う。私自身スポーツ人間であるが、「あの時に比べれば」と思える瞬間が多々ある。反復練習は脳を使わないゲーム脳に似ているというのは、断固として違う。指導者の前だけの礼儀。この点には多いに納得。自主性のある子どもを育てたい。2019/12/24

ヒュンフ

17
スポーツのみで人生の階段を登ろうとする親子を危惧するジャーナリストがいる事実に心底ホッとした。 地域のチームは表向きは「誰でも歓迎」と謡うが実態は選別が行われている事、自己成長よりも勝利至上主義に軸足を置き、子供が従順ロボットに成り下がってる事を指摘する。経験者だがまさしくその通りで大人になってからのトレーニングは楽しめてるが、少年時代のスポーツはやらされてるだけで何も楽しくなかった。世間イメージが悪いゲームの方がまだ自分で考えて動く分、自立性の獲得という意味で得れたものはあった。 2022/01/08

kera1019

7
スポーツを行うことは子供の成長発達に絶対プラスになるという信仰や、自分の子供が勝利者であることの快感を味わいたいという、大人のエゴはスゴくわかるし、初めは細やかな期待も知らぬ間に大きくなって、結果を重視する勝利第一主義が少年スポーツを歪めていくという自覚はなかなか持てません。「何のためにスポーツをするのか」という原点に立ち戻ると「楽しいから」「好きだから」「上手くなりたいから」という子供たちの気持ちに戻りました。どうやったらその気持ちを伸ばせられるか考えさせられます。2014/07/10

みきすけぶんぶん

2
少年スポーツにとって何が大事なのだろうか。やはり「過程」というものを大事にしたい。大人の役割って大きいと思います。本でも触れられていますが、ゆがんだ少年期の指導の仕方が、現在問題になっている体罰にもつながる一面もあるのかも。スポーツの原点は、大半の人にとっては「楽しい」ことにあるのではないだろうか。少年期には「楽しい」ことと、仲間への思いやりを教えてやりたい。スポーツが人間に与えるこのましい影響も本書では触れられています。きっと得ることはそれ以上にいろいろあるはず。大人は道を踏み外さないようにしたいです。2013/11/11

ひろみ

1
小学生のスポーツ環境は、実体験で考えると9割は有害。運よく残りの1割の環境にいたら、きっと良い子になる。 よくいる指導者のひどさがしっかり書かれてあった。2018/10/16

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