出版社内容情報
「司法改革」が進み,実務教育重視の法科大学院が実現されようとしている現在,いまこそ「先端的な基礎研究」が必要であることを説く.桐蔭横浜大学法学部と「ドイツ法フォーラム」共催のシンポジウムをベースにまとめる.基礎法学の今日的意味と魅力を伝える書.
目次
1 「過去」に対する態度(サヴィニーの法学が採った、過去に対する態度について;「過去」に対する態度の現代的位置づけ)
2 「過去」の解釈と批判(1)―サヴィニーの法制度論(サヴィニーの「法制度論」―理論と実践の架橋;歴史研究と体系形成)
3 「過去」の解釈と批判(2)―E.ラーベルの場合(ローマ法・比較法・民法解釈学批判―E.ラーベルの場合;ラーベルの史料操作)
4 討論:法律化の歴史的素養(法の実定性;サヴィニーの「構成」 ほか)
全体へのコメント クリティックとしての歴史的素養
補説1 「差異の寄生者」としての個人―ルーマンを読む
補説2 貴族サヴィニーの民事訴訟
著者等紹介
村上淳一[ムラカミジュンイチ]
1933年京都に生れる。1956年東京大学法学部卒業。1993年東京大学名誉教授。現在、桐蔭横浜大学法学部教授。日本学士院会員
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