中公新書ラクレ<br> 「スパコン富岳」後の日本―科学技術立国は復活できるか

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中公新書ラクレ
「スパコン富岳」後の日本―科学技術立国は復活できるか

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121507235
  • NDC分類 548.2
  • Cコード C1204

出版社内容情報

国産スーパーコンピュータ「京」が「2位じゃダメなんでしょうか」と槍玉に挙げられてから十数年、世界一に輝いた国産スーパーコンピューター「富岳」。新型コロナ対応で注目の的だが、真の実力は如何に? 「電子立国・日本」は復活するのか? 新技術はどんな未来社会をもたらすのか? 莫大な国費投入に見合う成果を出せるのか? 開発責任者や、最前線の研究者(創薬、がんゲノム医療、宇宙など)、注目AI企業などに取材を重ね、米中ハイテク覇権競争下における日本の戦略や、スパコンをしのぐ量子コンピュータ開発のゆくえを展望する。

内容説明

世界一に輝いた国産スーパーコンピュータ「富岳」。新型コロナウイルス対応で注目の的だが、真の実力は如何に?「電子立国・日本」は復活するのか?新技術はどんな未来社会をもたらすのか?莫大な国費投入に見合う成果を出せるのか?開発責任者や、最前線の研究者(創薬、がんゲノム医療、宇宙など)、注目AI企業などに取材を重ね、米中ハイテク覇権競争下における日本の戦略や、スパコンをしのぐ量子コンピュータ開発のゆくえを展望する。

目次

第1章 富岳(Fugaku)世界No.1の衝撃(富岳のAI処理能力で、GAFAも追い越せる―松岡聡(理化学研究所・計算科学研究センターセンター長)
スパコン開発に必須な「技術への投資感覚」―清水俊幸(富士通・プラットフォーム開発本部プリンシパルエンジニア))
第2章 AI半導体とハイテク・ジャパン復活の好機(富岳の「使いやすさ」は米中スパコンを圧倒―性能ランキング「TOP500」創始者に訊く―ジャック・ドンガラ(テネシー大学・計算機科学科特別栄誉教授)
逆転の発想から生まれた注目AI企業の自主開発スパコン―土井裕介(Preferred Networks・執行役員計算基盤担当VP))
第3章 富岳をどう活用して成果を出すか―新型コロナ対策、がんゲノム医療、宇宙シミュレーション(コロナ治療薬の候補を富岳で特定―創薬シミュレーションの実力―奥野恭史(京都大学大学院・医学研究科ビッグデータ医科学分野教授)
がん患者の命を救う全ゲノム解析とAI―富岳で劇的スピードアップ―宮野悟(東京医科歯科大学・M&Dデータ科学センターセンター長)
富岳を使えば銀河形成の過程を忠実に再現できる―牧野淳一郎(神戸大学大学院・理学研究科教授))
第4章 米中ハイテク覇権争いと日本―エクサ・スケールをめぐる熾烈な国際競争
第5章 ネクスト・ステージ:量子コンピュータ 日本の実力

著者等紹介

小林雅一[コバヤシマサカズ]
KDDI総合研究所リサーチフェロー。1963年群馬県生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。同大学院理学系研究科を修了後、雑誌記者などを経てボストン大学に留学、マスコミ論を専攻。ニューヨークで新聞社勤務、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所などを経て現職。情報セキュリティ大学院大学客員准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kiyoshi Utsugi

32
スパコンの計算速度を競う世界ランキング「TOP500」で2020年6月に発表されたランキングでトップとなった富岳。その後、2020年11月、2021年6月、2022年11月とトップを取ってます。 本書の中では、米中の開発が遅れているので、しばらくは安泰かもというようなことが書かれてましたが、先程Wikipediaで見たら、遅れると言われていた米国の「フロンティア」が2022年6月のランキングではトップになってました。 ただ、科学技術立国として、早く復活して欲しいという思いは、より強くなりました。😀2022/12/07

奈良 楓

19
【とても良かった】・ コンピューターの業界にはいないが興味はある、そういった私には良書。 ・ 富岳の実力はもちろんですが、インテルやアーム、AMD社などの技術の立ち位置が良くわかった。 ・ 富岳を利用する側の研究者のインタビューが面白かったです。結構忖度なくものを言っていると感じました。 ・ 量子コンピュータは相変わらず理屈がわかならないが、著者もわからないらしく安心しました。2021/06/05

あきひと

4
富岳ではコロナ関係で飛沫の飛び方を解析したことくらいしか知らなかったが、ウイルスにくっつく化合物(薬)を分子レべルで運動シミュレーションし、あのアビガンがくっつきやすいことを検証したことなど、進化がすごい。電磁気の動解析をするのにSPARC解析サーバーにメモリを1000万円分搭載した30年前と異なり、ARMコアを使っていてユーザーフレンドリーだし、1兆分の1秒間隔の動解析で精度が実用レベルまで向上している。薬の研究はスパコンでやる時代になった印象。ハード開発に先端研究が動いているというのも新鮮な驚きです。2021/06/21

脳疣沼

2
本書を読むと、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思うのと同時に、国力の衰退も感じざるを得ない。日本がなかなか厳しいのは、著者が必死に明るい展望を描こうとしている一方で、インタビューに答えている技術者らは、かなり冷めた見方をしているところに表れていると思う。まあしかし、それでもスパコンで一位をとったことは二位になるよりも素晴らしいことではないか。2022/06/24

茶屋博紀

2
暗い話題が多い中、日本のエンジニアとしては勇気づけられる。2021/08/18

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