新潮選書<br> 謎とき『悪霊』

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新潮選書
謎とき『悪霊』

  • 亀山 郁夫【著】
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  • 新潮社(2012/08発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 446p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106037139
  • NDC分類 983
  • Cコード C0398

出版社内容情報

現代において「救い」はありえるのか? 究極の「悪」とは何か?――新訳の著者が挑む、ドストエフスキー最後にして最大の封印!

新訳の著者が全く新たな解釈で挑む、ドストエフスキー最後にして最大の封印! 現代において「救い」はあり得るか? 究極の「悪」とは何か? そして、「神」の正体とは?…… 。「スタヴローギンの告白」3つの異稿を読み解くことで、これまで語られることのなかった、人間性の本質を問う試みが見えてくる。『罪と罰』『カラマーゾフ』『白痴』の「謎とき」シリーズから20年、亀山版「謎とき」の登場!

内容説明

現代において「救い」はあり得るか?究極の「悪」とは何か?そして、「神」の正体とは?…。「スタヴローギンの告白」3つの異稿を読み解くことで、これまで語られることのなかった、人間性の本質を問う試みが見えてくる。『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『白痴』の「謎とき」シリーズから20年、亀山版「謎とき」の登場。

目次

第1部 謎(『悪霊』はこうして生まれた;「わたしは彼を魂の中から…」;「序文」に何が書かれているか;運命的な一日)
第2部 (無関心な「神々」の陰謀(「夜」を解読する;「夜」のマリヤ;僭称者;「悪鬼」たちの陰謀)
告白(挑戦「告白」分析(1)
恐怖「告白」分析(2)
対決「告白」分析(3))
第3部 バッカナール(「祭り」を解読する;愛と黙過;光明の原理;黙示録としての『悪霊』)

著者等紹介

亀山郁夫[カメヤマイクオ]
1949年生まれ。東京外国語大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

134
『悪霊』の習作群や創作ノートから罪人再生のテーマが浮かびあがるが、これが容易ならざる変転を経ており、人の性格や役割など二転三転するのだ。特に公爵は少女を陵辱した自分を呪う一方で、それを告白したシャートフの死を願うなど恐ろしい振幅を見せている。度重なる練り直しによる人物像の揺れはプルーストにもあったけれど、そこから作品の多声性(意図した不安定さ)が生まれるらしい。ルソーを媒介にステパン氏とスタヴローギンを結びつけ、世代間対立の裏にヨーロッパ思想の悲劇的継承を見るなど、次に読む際に掘り下げたい指摘も多かった。2019/10/25

LUNE MER

19
「悪霊」のストーリーに関する謎解きというより、そもそも小説の構成自体が読みにくい本作について、どのような執筆経緯でそのような姿に陥ってしまったのか?を理解する目的で読む方がしっくりくる本。第一部、第二部は伏線だらけ、第三部でいきなり決壊したように物語が急進して主要人物が次々と死亡していくというクレイジーな展開の中、自力で何度読んでも理解しきれない言動が多いのだが、本解説書を読むことで事情への理解が格段に深まり、また本編を再読したくなってきた。なお、本編よりこちらの方が圧倒的に読みやすい。2021/03/14

武井 康則

15
『謎とき』シリーズは江川卓が始め、その語に託した意味、モデル、裏側にあるもの、伝説等テキストをより楽しむための知識が網羅されていたが、それを受けた本書も、おおよそその流れを踏襲している。ただ時代が移り、参照テキストや創作ノートが膨大になり、それに加えて著者の『悪霊』の思い入れから、錯綜し屈折した作品となっている。研究者だが、その資質は論理的と言うより直感的、類推連想的で明晰と言うより重層的。でもそのうろつきまわる感覚が、『悪霊』には合ってる気もする。2022/01/22

noémi

7
亀山氏の解釈は読めば読むほど、違和感が付きまとう。作品は本来作者が意図していたところと違っていても、一旦の手元を離れてしまえば、読み手に委ねるしかない。亀山氏は再三、スタヴが神になろうとした「罪深さ」を唱えるが、人間はどんなに突き抜けた万能感を持とうと、「死」を超えられない限り、「神」にはなれない。私には彼が「この世のモラル」に挑戦した極めて真面目な真理の希求者にしか見えない。今の世の中、スタヴよりもっと恐ろしい人間などいくらでもいる。しかも、「罪」を「罪」とも認めず、良心を失くしてしまった人間が。 2012/12/15

amanon

5
先に読んだ『集中講義』では、「亀山氏のドストエフスキー本はもういいかな…」と思っていたのだけれど、本書を読んで、その認識が覆ることに。『悪霊』という作品が持つ、デモーニッシュかつ混沌とした圧倒的な物語世界を再認識。また、その執筆活動の背景にドストエフスキーの極限まで追い詰められた状況があったことを再認識することで、『悪霊』がもつ独特のヒリヒリした感覚が一層増すことになる。そして何より、主人公スタヴローギンの複雑極まりない性格、その内に抱えた様々な謎や空虚がリアルに感じ取れる。また『悪霊』を読み返したい。2024/08/12

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