出版社内容情報
大学2年生の星野は、男子校出身で女子に免疫がない。所属している写真部の新入生勧誘で、カメラを首から下げた女子と出会い、一瞬で心を掴まれた。その1年生・花宮まいは、ある理由で高校に行けなくなった過去がある。男性が苦手なのも、その過去のせいだ。写真部に入部した花宮は、新歓撮影会などを経て、少しずつ星野と仲良くなっていく。花宮に起こった過去の事件を知らなかった星野は、付き合い始めたのち、佳い雰囲気のままつい彼女を押し倒してしまう。その瞬間、花宮の身体は固まってしまい……。不器用なふたりの、みずみずしい青春恋愛ストーリー。
内容説明
桜の花びらが舞う、春爛漫のキャンパス。どのサークルも新入生勧誘で浮足立つ中、写真部のブースに立つ2年生の星野は、無骨な一眼レフを首から下げた女の子に一目惚れ。だが、男子校出身の星野は女性に免疫がなく、一方彼女は過去の出来事で男性への恐怖心を捨てきれずにいた。不器用ながら少しずつ心を通わせていく2人に、新たなる試練が―人を好きになることで自分らしい一歩を踏み出す勇気を描く、ピュアで爽やかな恋愛小説。
著者等紹介
藤野恵美[フジノメグミ]
1978年大阪府堺市生まれ。大阪芸術大学卒業。現在、大阪芸術大学客員准教授。2004年『ねこまた妖怪伝』で第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
43
男子校出身で女子に免疫がない大学2年生の星野。所属している写真部の新入生勧誘で、カメラを首から下げた新入生の花宮まいと出会い、一瞬で心を掴まれる青春小説。写真部に入部して、新歓撮影会などを経て少しずつ星野と仲良くなっていく花宮。一方である理由で高校に行けなくなった彼女の過去があって、付き合うことになったものの、実は男性が苦手な花宮のトラウマを刺激してしまう星野。こういうのはなかなか難しいなと感じながら読んでいましたけど、不器用な二人が相手を尊重しながら少しずつ距離を詰めてゆく初々しい距離感が良かったです。2023/04/27
あおでん@やさどく管理人
26
【第42回やさどく】文庫版で再読。少しずつお互いの間に信頼関係ができて、好きなことも嫌なことも伝えられるようになる過程がよい。相手のことを思いやれる穏やかな2人なら、きっとこれからも幸せだろうと思う。2023/05/05
Gonzou82
19
う~ん。なんと表現したらいいのかわからない読後感。元々文面はこんな感じだったなぁという感じだけど、恋愛してるとは思えないような冷静さ。という文面なのか。。。テーマが重いのだけど、そんなお話の感じではないような感じ。文章とは裏腹にやってることは結構なことやってますなぁという感じ。若い頃はこんな感じだったのかなぁと?思わないでもないお話でした。2023/06/08
kitten
15
単行本既読、新刊で購入。青春三部作(わたしの恋人、ぼくの嘘、ふたりの文化祭)の番外編?、みたいな、感じ。舞台は大学で、猫に好かれる地味な男子、星野と、過去の事件で男性恐怖症になってしまった、まいの物語。過去作と同様に、男子目線、女子目線の繰り返しで話は進んでいく。二人とも超真面目なので話としては第一作(わたしの恋人)に近いかな。あまりにも正しい日本語を使いすぎてて、そんなやつおらんやろ、と笑ってしまった。男子が常に欲望をたぎらせてるとは限らないし、女子だって積極的になることもあるよなあ。2023/04/14
山のトンネル
10
単行本『きみの傷跡』を文庫化するにあたって改題。『きみの傷跡』だと恋愛要素がないので変えたのかなと推測。『初恋写真』に変わったとはいえ、タイトルが魅力的になったとは言いがたい。パッとしないのよな。『初恋写真』 だと20年前の恋愛小説のようなタイトルを想起する。『電車男』みたいな。タイトルで損している本かもしれない。類似作品のタイトルが『わたしの恋人』『ぼくの嘘』『ふたりの文化祭』ときているから、文庫本も「ひらがな+漢字』スタイルを維持してほしかった。内容はさすが藤野恵美さんなだけにタイトルがもったいない。2024/08/25
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