内容説明
20世紀の悲劇を背負ったヨーロッパ辺境が生んだ、一抹の光の文学。究極のユダヤ人文学。シュルツの一生とその仕事の全貌を伝える世界で最初の全集。訳者解説500枚。
目次
創作篇(肉桂色の店―第一短篇集;砂時計サナトリウム―第二短篇集)
評論篇(伝説は生まれる;現実の神話化;クンツェヴィチョヴァの新作;懐疑論者の散策;アラゴン作『バーゼルの鐘』 ほか)
書簡篇
解説篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
85
ブルーノ・シュルツという作家については名前だけ知っていましたが、作品は知りませんでした。ポーランドの作家で全集が出ていてその1冊目ですが、短編集二つと評論などが掲載されています。この作家の作品は短篇集とは言いながらも結構長い作品もあり読むのにかなりの根気がいりました。私は今まで読んだことがない作家ながら比較的合うような感じがしました。2019/03/18
きゅー
5
ずいぶんたくさんの小説をこれまで読んできたが、シュルツの語るように、他の作家が語るのを読んだことはない。それは、プルーストをはじめて読んだ時に感じたような衝撃だった。彼の描く世界は、饒舌で、色彩豊かで私が見ている現実と同じとはとても思えない。彼の一言、一言が私にとって新たな世界を開く鍵になった。シュルツは天才だ。そして、彼の天才に私の感官は息切らせながらなんとかついていくしか無かった。彼の見せる陰鬱ながら、鮮やかな世界は私には眩しすぎる。2011/11/03
takao
2
ふむ2024/09/22
asukaclaesnagatosuki
1
実は未読。このような翻訳が出版されること自体が驚き。工藤幸雄先生の訳業には尊敬の念を禁じえない。シュルツの存在を始めて知ったのは比較文学・ポーランド文学の西成彦先生の『警察とマゾヒズム』によってだが、そのときシュルツの筆になる画を観て衝撃を受けた。何年か前に近所の古本屋で偶然アメリカで刊行されたシュルツの画集The Drawings of Bruno Schulz を発見して、本書の存在を思い出し購入した。いずれ読まねば・・・
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