内容説明
悪女(ワル)―同じ看護学校を出た看護婦仲間。一見、平凡な中年女性たちは、身近な人々を次々に脅し、騙し、そして医療知識を駆使した殺人にまで手を染めていた。何が、女たちをかくも冷酷な犯罪へと走らせたのか。事件の背後には、四人組の特殊な人間関係、なかでも他の三人から「吉田様」と呼ばれ、女王然と振舞う吉田和子の特異な個性があった。戦慄の犯罪ドキュメンタリー。
目次
第1章 四人組の結成
第2章 結婚生活
第3章 詐欺事件
第4章 最初の殺人
第5章 レズビアン
第6章 狂気の連鎖
第7章 決裂
第8章 塀のなかの指令
著者等紹介
森功[モリイサオ]
1961(昭和36)年、福岡県生れ。岡山大学文学部卒。伊勢新聞社、テーミス社などを経て、’92年(平成4年)新潮社へ入社。2003年「週刊新潮」次長からフリーランスのノンフィクション作家に転進した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ykmmr (^_^)
65
日本の女性にも著名な殺人鬼がいるが、私が印象深いのが、小林カウ、角田美代子、木嶋佳苗、そしてこの吉田純子である。他の3人も一句迷言がそれぞれあるが、「人は裏切るけど、金は裏切らない。」という言葉のインパクト。いちお、生い立ちや本に書かれている彼女の母親の存在は同情するが、結局、本人も自分の欲望を満たす為に、3人の友人を罠にかけ、人間関係を裏切り、自分の娘までも殺そうとした。本人は気づいていないけど、自分も同じ事をしているわけである。2021/08/04
nonpono
50
職業倫理ってなんだろう。今は介護士が老人に暴力を振り教師が児童ポルノである。めちゃくちゃだ。さて、看護師がその知識や技術を使い殺人を犯す。なんといっても、主犯の吉田様である。言葉による洗脳、暴力、支配、独占欲。女と女じゃ妊娠しないって?そして底知れない性欲。性欲があるから、うまく発散できるから、新たな犯罪が加速していくんだ。ブレーキが壊れた汽車は止まらない。止まる時は桃源郷のような、きらきらした世界から醒める朝なんだ。だけど吉田様にはまた新たな凍える荒野が待っている。一人きりの。ある意味、太く短い生き様。2024/05/13
団塊シニア
50
どこにでもいそうな中年女性、医療の専門知識を駆使した4人の看護師たちの犯行、吉田純子に翻弄され犯行に手を染めていく他の3人、犯行の冷酷さ、底知れぬ恐怖感、犯人たちの人間関係や心理描写は迫力がる。2012/10/12
JILLmama
43
ノンフィクションとは思えない恐ろしさ。 生まれながらにして、詐欺師、悪しかない女の子。 完全にサイコパスだろうけど、身の回りにこんな人がいたらと思うと... 看護師にサイコパスって少ないはずなんだけどなぁ。2019/06/07
ω
42
著者が主犯格のルックスをやたらイジる。155cmで65kgの汗っかきデブ、泉ピン子に似ている。…つい検索ポチッ |・ω・`) 松永太ほどのスケール感はないけど、これはこれで嫌。何が嫌って、この女の性癖を読まされるのが堪えられんッ‼️ 2016年に死刑執行。2021/08/22