出版社内容情報
廃止までに乗れる人も、乗れない人も必読
最後のブルートレインである『北斗星』が、2015年3月で定期運行を終えるとの報道が大きく伝えられ、鉄道ファンはもとより、北斗星やブルートレインに思い出のある多くの人々に衝撃を与えました。半世紀に及ぶブルートレインの歴史に、いよいよ幕が下りようとしています。
著者の鈴木周作氏は、1988年の北斗星開業以来26年間、その魅力に惹かれて現在まで456回も乗り続けている画家です。単に数多く乗車しているのではなく、克明に乗車記録をとり、北斗星の魅力をなるべく多くの人に伝えるべくブログや作品で表現しています。最盛期の上野駅の賑わい、赤いランプの食堂車、寝台の窓からの変わりゆく風景や星空、車内で出会った様々な人々…夜汽車の楽しみやエピソードがふんだんに綴られます。さらに、北斗星の乗客の視点から見た26年間の世相も興味深い話が続きます。有珠山噴火の際の「山線迂回」や、本線の運行に戻ってもしばらくは最後尾に緊急避難用の機関車を増結していたこと。東日本大震災と北斗星。大雪や豪雨で大幅遅延した時に食堂車で出される「遅延カレー」…。北斗星を知り尽くした著者が渾身の想いで綴る、ブルートレイン乗車記の集大成です。
【編集担当からのおすすめ情報】
著者の鈴木周作さんは、北斗星の記録を後世に伝えることをライフワークとし、克明に乗車記録を残し、写真を撮っています。その資料たるや膨大です。しかし、資料に頼らずとも鈴木さんからは、北斗星がいかに魅力的か、そしてこれまでのエピソードが湯水のように語られます。なぜここまで北斗星に惹かれているのか、同じ寝台特急のカシオペアではなくなぜ北斗星なのか。カシオペアと比べれば地味な印象の北斗星に多くのリピーターやファンがいる理由が、この本から伝わってくるはずです。
内容説明
鉄道ファンはもとより、北海道を目指す旅人の憧れであり続けた寝台特急「北斗星」。上野・札幌間を約16時間かけて走破するこの列車を26年間記録し続けた画家が、その魅力を語り尽くす。食堂車の存在意義、発見に満ちた車窓風景、ロビーカーでの出会いや乗務員の横顔。さらには有珠山噴火や東日本大震災の影響、大雪や豪雨での遅延・運行停止の際の乗務員の対応などのリアルなエピソードが心を打つ。なぜ北斗星なのか?それを知り尽くした男の軌跡。
目次
第1章 上野駅13番線
第2章 上野~黒磯 なぜこの列車に心惹かれるのか
第3章 黒磯~松島 食堂車があることの意味
第4章 松島~青森 私だけが知っている北斗星
第5章 青森~青函トンネル~函館 姿を現す北海道新幹線
第6章 函館~札幌 記憶に残る出来事
著者等紹介
鈴木周作[スズキシュウサク]
1972年生まれ。02年にイラストレーターとして独立、03年から札幌に拠点を移す。北海道の雑誌『スロウ』(クナウマガジン)にイラストエッセイを長期連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
- 評価
鉄の夢本棚
感想・レビュー
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緋莢
gbkutakuta
まろまろ
ほほえみ(^^)
志村真幸