小学館文庫<br> テッパン

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小学館文庫
テッパン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 261p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094068900
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

80年代 東京――僕と不良のひと夏の物語

中学卒業と同時に渡米し、長らく日本を留守にしていた吉田倫。吉田は旧友である寿司屋の主からの誘いに応じて、中学の同窓会に赴いた。

同窓会のメインイベントは当時作ったタイムカプセルを皆で開けること。タイムカプセルの中に入っていたのは、アイドルのブロマイドに『明星』や『平凡』といった芸能雑誌、『なめ猫』の缶ペンケースなどなど。三十年以上前に流行した懐かしいグッズの数々に、同級生たちの会話が盛り上がる。

そんな中、吉田の紙袋から出てきたのは『ビニ本』に『警棒』、そして小さく折りたたまれた『おみくじ』だった。

それらは吉田が中学三年の夏休みに出会った、中学生ながら屋台を営む町一番の不良、東屋との思い出の品で――。

平凡な「僕」と不良の「あいつ」、正反対の二人が出会った、ひと夏の切ない物語。

【編集担当からのおすすめ情報】
ラスト2ページは号泣必至、時を越える想いに涙が止まりませんでした。

読み返すたび、6回も泣いた作品は本作が初めてです。

内容説明

中学卒業から長く日本を離れていた吉田は、旧友に誘われ中学の同窓会に赴いた。同窓会のメインイベントは三十年以上もほっぽられたタイムカプセルを開けること。同級生のタイムカプセルからは『なめ猫』の缶ペンケースなど、懐かしいグッズの数々が出てくる中、吉田のタイムカプセルから出てきたのはビニ本に警棒、そして小さく折りたたまれた、おみくじだった。それらは吉田が中学三年の夏に出会った、中学生ながら屋台を営む町一番の不良、東屋との思い出の品で―。昭和から令和へ。時を越えた想いに涙が止まらない、僕と不良の切なすぎるひと夏の物語。

著者等紹介

上田健次[ウエダケンジ]
1969年生まれ。東京都出身。2019年、第1回日本おいしい小説大賞に「テッパン」を投稿。21年、同作を加筆修正しデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

107
この作者の「銀座「四宝堂」文具店」を読んで印象がよかったので、最初の作品というこの本を手に取ってみました。私にとっては懐かしいことばかりでした。やはり中学・高校時代にはこの小説の舞台である新井薬師の駅近くに住んでいたのですぐ本に没頭しました(作者もこの近くの出身なのですかね)。中野駅近くや新井薬師の縁日など今でも印象に残っています。この小説では主人公と不良でテキ屋の同年代の人物との出会いが描かれています。イメージとしてはやや甘いかなあと思うのですが読んでいて楽しめました。2023/04/06

fwhd8325

49
小学館おいしい小説文庫です。中学生よりも少し上の世代に感じましたが、それはそれでいいでしょう。私の時代には妙に大人びた同級生がいました。主人公の友人東屋くんは中学生でありながらテキ屋です。なかなか面白い設定です。そして、この友情物語、任侠もののようで心に残ります。2021/07/25

めぐ

46
グルメ本を期待して読んだ方にはイマイチな印象があっただろうけれど、私自身は全く先入観が無かった為、非常に楽しんだ。的屋の東屋くんが良い男なのだ。育ての親のおじいさんの渋さを受け継いでいる。任侠の世界と一般の世界とで住む世界が違うとは言え、お互いに気が合い惹かれ合った2人。短い期間の出会いだったけれど、多感で進路決定を控えた中学生には強い影響を及ぼしただろう。「幸運の女神の前髪を瞬時に掴まないといけない」という東屋のおじいさんから引き継いだ教えと、「自分自身で決める」という決心が自分の将来を開かせたのだな。2024/03/31

たるき( ´ ▽ ` )ノ

36
Kindle Unlimitedにて。表紙に惹かれて読んでみた。この時代、本当にこんな感じだったの?東屋くん、中学生とは思えない!彼の作った焼きそばは食べてみたくなった。2023/09/21

煮豆

32
テッパンで焼かれている焼きそばが美味しそうな表紙に惹かれて購入したのに、積んでいてやっと読む。「日本おいしい小説大賞」第一回の応募作とのこと。中学の同窓会で30年以上経過したタイムカプセルを開ける。それで思い出すのは中学3年の夏期講習で出会った地元で有名な不良の東屋との出来事。美味しそうな描写もあるが不良話が主題。東屋の自宅での描写は懐かしさがあってよかったが「くいしん本」とは別物の不良小説でしっくりこなかった。あらすじの「涙が止まらない」とは全くならずに残念。文字が大きめなので読みやすかった。2022/12/26

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