出版社内容情報
戦時下の日本で生まれた「敵討ち法」に基づき、敵討ち執行代理人となった叶ヒロシ。己を“弱者”と自覚することで、危険を察知する能力を身に付けた青年が、いま犯罪被害者に代わって“復讐”を果たす!!
▼第32話/残務処理▼第33話/プライベート(1)▼第34話/プライベート(2)▼第35話/配置転換▼第36話/無断欠勤▼第37話/必要経費▼第38話/ビジネスリサーチ●主な登場人物/叶ヒロシ(痴呆の母を養う若者。兵役から帰還後「敵討ち執行代理人事務所」に就職する。擬態の如く、他人の意識から身を隠す能力を持つが、最近その鈍化を自覚)、ヒグチ(「敵討ち執行代理人事務所」に勤務する女。叶をスカウトする)●あらすじ/数年前、保険金目的でラーメンにトリカブトを入れて、殺人事件を起こした犯人・小倉マサエを単独執行中の溝口。病を患い、本来の力が出せない溝口をあざ笑うかのごとく姿を隠す対象者だったが、執行期限ギリギリで、ついに溝口の銃弾が対象者の身体を貫いた。冷静を取り戻し、傍らの少年に勝ち誇ってみせる溝口。だがその直後、小倉が何事もなかったように起き上がり…(第32話)。●本巻の特徴/溝口の復帰に暗い影がさす中、山田は着実に成長していく。その一方、休暇中の叶の中では、何かが変化を始める。動き出す叶の“意志”は、新たな対象者に向かうが…!?●その他の登場人物/溝口(叶の事務所の先輩で、ベテラン執行代理人。残忍な性格)、山田一郎(叶と同期の執行
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
5
再読。執行人の溝口、山田、叶それぞれが変わってきている。 そして今回はまた面白そうな男が登場。社会復帰支援をやっている井手は、見た感じヤクザ者。いまはまっとうに生きているが、友人の執行に巻き込まれていく。男気ある井手がアナーキーな執行人たちにどう立ち向かうのか。2016/03/21
mochi
1
井手のまっすぐなところが好き。どんなに人生にマイナスをお見舞いされても、寺島を見捨てない度量。ヒロシの影がやっとはっきりとしてきた2025/04/21
moya
1
よく分からんけど叶さんは善人なんだよね?多分。ところでケイコは何でずっと体操服着てるんだろう。2014/06/11
shikami
0
今回の執行対象者もどこか憎めないおばさん。猫に餌をやりつつ溝口を翻弄。周りの人間もおかしな奴らばかり。溝口が壊れていくのにどこか安心してしまった自分はまだモラルというものを信じたいのかもしれません。叶はイカれすぎていて、主人公なのに空気で、いてもいなくても良かった感だったのに、にわかに物語に食い込んできました。2010/03/05