出版社内容情報
待ってろピカロ。俺がお前を暴いてやる。
1984年の大阪に飛んでしまった冴えないフリーライターの安住 純は、
自分が一度は記事にしようとした昭和最大の未解決事件「オギリ・東亜事件」が開幕するまさに直前、その震源地にいることを知る。
事件の未来を知っているのは、この時代では彼ただ一人。
1984年から今に至るまで、永遠の謎となった真犯人・ピカロ。
“俺にしか暴けない世紀の大スクープが……そこにある”
事件の詳細が書かれてあるタネ本を武器に、
今まで誰も解けなかった未解決事件の真犯人を暴こうと、
安住は真犯人・ピカロに宣戦布告する!
「ノイズだらけのカセットテープ」「事件前に大阪府内で起きた郵便局強盗」「監禁時にオギリの社長が着せられていた戦前の軍用コート」「安住が飛んできた平凡な団地の一室」……これらは「オギリ・東亜事件」とどのように絡み、どのような「思惑」が込められているのか!?
幾重にも織り重なる「昭和最大の謎」を切り崩せるのか!?
そして…事件は起きる。
安住の想定外の形で。
果たして、安住のいるこの世界は一体なんなのか?
さらに加速する、日本震撼ダークミステリー!
【編集担当からのおすすめ情報】
本作で描かれる「オギリ・東亜事件」とは?
1984年3月、京都の老舗菓子メーカーであるオギリ社社長・柴田龍夫氏誘拐事件に端を発する連続企業脅迫事件。「ピカロ」と名乗る犯人グループが警察・マスコミに送り続けた不敵な挑戦状、大手食品飲料会社・計5社をターゲットにし「商品への毒物混入を示唆・脅迫する」という犯行の手口から、当時の日本国民すべてを震え上がらせ、連日マスコミを賑わせ、「劇場型犯罪」なる言葉まで生み出した。動員された警察関係者130万人、残された遺留品650点にのぼるも、犯人は一切不明。その後すべての事件は時効が成立、未解決事件となる。ピカロに奪われた金品はゼロ、死傷者はゼロ、犯行の動機すら未だわかっていない。
第十夜 道化師と蟻…………005
第十一夜 女…………023
第十二夜 宣戦布告…………041
第十三夜 地獄…………059
第十四夜 フェイク…………077
第十五夜 神武景気…………095
第十六夜 ヒーロー…………113
第十七夜 その日…………131
第十八夜 チェイス…………149
第十九夜 五次元…………167
第二十夜 少女…………185
第二十一夜 葬り去られた声…………203
白瀬 透[シラセ トオル]
著・文・その他
感想・レビュー
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ゆーちゃん
打倒ベース教授
ツキノ
かずひろ
ちーすけ