出版社内容情報
酔った父親が不仲の母親と口論の末、刺し殺してしまった。親を失った幼い姉妹が「殺人者の娘」というレッテルを貼られ、辛い日々を送りながらも、力強く自分の人生を歩む姿を描く感動作。
内容説明
1971年、ニューヨーク。ルルとメリーの幼い姉妹を悲劇が襲った。父が母を、口論の末に刺し殺してしまったのだ。父は殺人犯として獄中へ。姉妹は両親を失い、人殺しの娘として周囲から冷たい視線を浴びる。父を憎む姉と、幼すぎて父が恋しい妹。事件を乗り越えられないまま、ふたりは大人になっていくが…。懸命に自分の道を進もうとする姉妹の姿を、姉、妹それぞれの視点から立体的に描く。
著者等紹介
マイヤーズ,ランディ[マイヤーズ,ランディ] [Meyers,Randy Susan]
ニューヨークのブルックリンに生まれる。結婚し、ふたりの娘を育てるかたわら、バーテンダーをしたり、ノンフィクションを書いたりしていたが、DVの加害者や被害者のカウンセリングを担当するようになる。デビュー作である『殺人者の娘たち』には、その経験がじゅうぶんに生かされている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hit4papa
6
幼い頃、父親が母親を刺殺してしまった姉妹の30余年のものがたりです。突然、殺人者の娘たちとなった二人の視点が交互に入れ替わってストーリーは進行していきます。罪の周辺にいる人々が如何に傷ついてしまうかが上手く描かれています。甘ったるい終わり方をしないだけに、リアルな感動があります。
barabara
6
事件当事者の繊細な心理がもう少し細かく描写されていると思ったが、ダラダラと姉妹が成長していくばかり。父親も結局単なるクズに過ぎず、母親も…。実体験と思えば案外当事者としてこんな物かもしれないが、もう少し胸を揺さぶる何かが欲しかった。養子先で悲惨な目に遭わなかっただけ良かったのかもしれないが。(最近手軽にその手の話ばかりだから)2013/08/09
パンダプー
6
正直、思ったほどの感動はなかった。 日本が舞台ではないせいなのか、娘たちが感情移入しにくい性格なのか、うーむ。 事件の背景は思ったほど語られず。そこはかえってリアルかな。2013/07/14
Kaho
4
久々の海外作品でしたが、まあまあ読みやすかったです。内容は、姉妹の人生をずっと見せられてるようでした。犯罪者の身内はどうしても肩身の狭い思いをしてしまう。でも、で、結局はどうなの?って感じでした。泣ける話と聞いてたけど、結局最後まで共感出来ず残念(。。)2013/11/27
ハルト
4
読了:○ 結末にも人物にももやもや。特に父親には嫌悪感しか湧かずで、妹もふらふらしながら姉家族にべったりで共感できずでした。毒家族の嫌なかたちの共依存関係なようにも。姉は妹とも縁切ったほうが妹のためでもあったんじゃないのかなあと。あと著者の実体験が元というのは個人的に萎えでした。2013/08/11