集英社文庫<br> 乗り換えの多い旅

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集英社文庫
乗り換えの多い旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087486254
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

若さ、美貌、才気、健康。そして財産、地位…これらのものを一生持ち続けて人生の終点へ到着できるといいのだが、人は運命の転変を避けることができない。「乗り換え、乗り換え!」人生の駅員の連呼を耳にとめて人はあわてて新しい乗物と新しい行先に向かうのである。愛する者との別れ、恋を失った時もまた、勇気をもって乗り換えしなければならないのだ。珠玉のエッセイ。

目次

私のスクラップブックから
女の自然
シンプル対ゴテゴテ
町を走る女たち
老いをすてきに
毎年、桜に思うこと
Tシャツと私
レマルクとシャクナゲ
乾盃の音頭とり
過ぎた小さなことども〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

69
人生、今持っているものを備えたまま終点まで行きたいものですが、それは無理なこと。だからこそ、人生の中で新たな点を見つけては新たな道へと歩んでいくことを提案しています。人生は乗り換えをしながら歩む旅なのですから。おせいさんの乗り換えの多い旅を見ていて、この方は人生を過ごす天才なのだと思わずにはいられません。勇気を持ってその場その場で道を見つけていきたいものですね。2018/04/29

アオイトリ

26
益田ミリのエッセイの引用から)おせいさんの大阪弁は最高に楽しい!戦前の風俗と言葉が生き生きと輝いています。大阪人が自ずと体得するという「だましだまし精神」が面白い。白か黒かどっちかにきめつけず、何とか均衡を保ちつつ、あるいは故障か傷心かに、致命的打撃を与えずに「もうちょっとだ、よしよし、もうそこだからがんばれよ」とすかしたり、あやしたりしながら目的に達する。なるほど、世知長けている。理想肌の関東人としては、再読していろいろ学びたいところです。2022/06/07

みなず

5
“人は、点と点のつきあいでよいのだ。”なんだかホッとした。そして、“乗り換えは自分でようく気をつけ、駅員の声に耳をすませていなければいけないのだ。”身を引き締めて、私の受信状況を常にONにしておかなくては。2013/01/20

しの

4
どれも良かったですが、やはり、「乗り換えの多い旅」が1番かな。こんなにわかりやすく表現されていて、何度も読みたいとおもいました。 今の時代の変化も目まぐるしいですが、聖子さんの時代も改めて変化の多い時代だったと教えていただきました。この年代の方々がたくましい理由がわかりました。2021/04/29

つんこ

4
また読みたくなって、再読。 「過ぎた小さなことども」の銭湯の段。 名文です。 心にせまる映画や演奏を繰り返し見たり聴いたりするように、 この随筆はこれから何度も読むことになると思います。 2012/02/18

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