出版社内容情報
比類なき美貌と知性を併せ持つ宮廷の貴公子・光源氏と、さまざまな女人たちの恋物語。鮮烈な「瀬戸内源氏」の世界に誘う、第一巻。
内容説明
千年の時を越えて読みつがれる華麗なる王朝絵巻「源氏物語」を、女性たちの声で描き直す「瀬戸内源氏」。本巻では比類なき美貌と知性を持つ宮廷一の貴公子・光源氏の誕生から、成長して出世していくさまを描く。亡き母の面影を慕い、年上の女性たちに魅かれる源氏は、ついに父帝の女御と一線を超えてしまい―。「源氏ブーム」の火付け役・瀬戸内寂聴があなたを鮮烈な世界に誘う。全五巻刊行開始!
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で第2回女流文学賞受賞。73年得度、筆名を晴美から法名の寂聴に変更。92年『花に問え』で第28回谷崎潤一郎賞、96年『白道』で第46回芸術選奨文部大臣賞。98年『源氏物語』(全10巻)の現代語訳の完訳。2001年『場所』で第54回野間文芸賞受賞。06年度文化勲章受章。11年『風景』で第39回泉鏡花文学賞、17年朝日賞を受賞。著書多数。21年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RASCAL
13
「光る君へ」がすごく面白いので影響されて手に取ってみた。現代語訳的なもの?と思っていたら全然違った。これは原作の行間を読み切った瀬戸内寂聴の源氏物語。源氏物語のストーリー、特に前半はすべてわかっているつもりだったが、読んでみるとなかなかに新鮮、寂聴さんの源氏物語はなんとも艶っぽい。それにしても光源氏、雲上人の地位を利用してやりたい放題だなー。 2024/11/09
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
12
ナツイチ2024で読了。夏フェアでもないと瀬戸内寂聴さんは読まなかっただろうな。ちょうど「源氏物語」を読み直したいと思ってたので良かった。女君たちの嫉妬とプライド、光君への想いが率直にわかりました。六条御息所の恨みは怖いですが彼女の言う通り光君には恐ろしい罰が・・。2024/07/13
ときわ
7
すっごく前にこの決定版じゃない本は読んだと思う。源氏物語の翻訳はいろいろな方のを読んでいて、ストーリーや登場人物は把握している。作者紫式部が書いてない内面に踏み込んで瀬戸内さんなりの解釈が書かれているのが面白い。そして今回改めて読んで良かったと思ったのが、再録された氷室冴子の解説と井上荒野さんの新たな解説が付いていたこと。氷室冴子さん、懐かしいなあ。私もそう思う!同感同感!井上荒野さんの本は読んだことが無いけどお名前は知ってた。でもお父様のことは今回初めて知った。へ~そうだったんだ。2024/05/03
Hiroki
3
朝霞図書館 大河ドラマに夢中になってるんです。高校古典では冒頭の1ページ+若紫しかやらなかった。タイトル・作者は分かっていても、中身は相当にイヤらしくエッチらしいぞと噂話するだけで、なにせ古文が読めないもんだし、雅のみの字も分からん田舎の純真?高校生でありましたから…。いきなりの「見てもまた あふよまれなる夢の中に やがてまぎるる 我が身ともがな」にクチはあんぐり。まずは相関図をプリントアウトして首っ引きしながら仔細を読み進めております。いやぁ寂聴さんて生々しい瑞々しい御方だったんだ。吃驚。2024/08/29
翠雨
1
源氏物語を読んだことはない。本編知らないのに外伝を読んでいるようなものだから、車争いのエピソードとかも知らないのだけど、想起しやすい構成だった。もちろん、原作知ってる状態で読んだほうが面白いとは思う。 とにかく光源氏が罪な男すぎて、どれほどの女が泣かされているかというのが切々と描かれている。あんな男、どこがいいのよって反発する女が一人くらいいても良さそうなのに、みんな彼に未練があって、逆にそれが光源氏の超人さを物語っている。大河ドラマを機に読んだので、作者に焦点をあてた作品も楽しみ。2024/01/19
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