出版社内容情報
19世紀カナダで起き、世界中で話題となった殺人事件を素材に、当時の風俗・価値観を織りこみながら、ミステリー仕立てに、人間存在の根源を問いかける。巧みな心理描写で読む者を惹きつけるアトウッドの最高傑作(上下巻の上)。
内容説明
殺人事件で犯人とされた美女は事件を主導した「魔性の女」だったのか、それとも歴史に翻弄された犠牲者だったのか。一九世紀カナダで起き、当時世界中で話題となった殺人事件の記録を素材に、巧みな心理描写を織りこみながら、ミステリー仕立てに、人間存在の根源を鋭く問いかける。ノーベル文学賞候補ともいわれるカナダの女性作家、マーガレット・アトウッドの傑作。
著者等紹介
アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
1939年生まれ、カナダを代表する作家・詩人。作品は世界各国で翻訳され、カナダ総督文学賞、ブッカー賞など数多くの文学賞を受賞
佐藤アヤ子[サトウアヤコ]
明治学院大学名誉教授。日本カナダ文学会会長。日本ペンクラブ常務理事。英語圏文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイ
118
不穏さに息が詰まるような感覚をもたらす読書。サイモンが全く...、赤子の手を捻るようなものじゃないの。グレイスを侮るなかれ。2019/01/21
ケイ
99
再読。彼女の言うことは本当だったのかどうかすっかり忘れてしまい、もう一度告白を聴きたくなった。アトウッドがグレイスに語らせる時に混ぜる毒々しさは、イギリスではミュリエル・スパークやヒラリーマンテルの吐き捨てるようなシニカルさに通ずるなという印象。さて、昨今の、女性には生むことを決める権利があるという主張には違和感があった。自分の子供が欲しい男性は子供が欲しくない女性とは結婚できなくなりそうだし、なら精子を自由に使わせない権利はあるの?とか……ね。でも、グレイスの母たちを見ていると、確かに選ぶ権利は必要ね。2024/04/20
松本直哉
22
精神を病むゆえの犯罪なのか、そもそも有罪か無罪かわからぬまま、好奇と侮蔑の視線を浴びて、この世に居場所などないかに思える女主人公が、ようやく虚心坦懐に話に耳を傾けてくれる医師と出会って少しずつ語り始める半生。貧困と父の暴力と母の死と兄弟の世話の日々の果てに出会ったメアリーとの初めての温かい友情の日々、そこで彼女の支配階級や男性たちに向ける容赦ない批判も、主人公とのたわいない戯れも印象深いだけなおさら、その後に起こるおぞましい非業の死に言葉を失う。罪と穢れの烙印を押されても揺るがない主人公の矜持に打たれる2025/12/17
すーぱーじゅげむ
19
馬丁の男と共謀し、屋敷の主人と同僚の女中を殺害して収監されたグレイスの物語(前半)です。 新聞記者、弁護士、人権派市民団体と幾度となく同じ話をさせられたので、主人公の精神科医にもきちんと向き合わない段階からスタートするのがリアルでした。大親友で13歳のグレイスを守ってくれるメアリー、バイタリティがあって好きです。借金取りを追い返したのは本当にカッコよかったです。「女中はすぐ男の標的になり、妊娠したら当然捨てられ、さらに解雇される」という常識がとても恐ろしい。2024/05/07
ふるい
17
めちゃくちゃ引き込まれる!面白い。いつの時代も紳士方は哀れなほど女の仕事に無知ですね。下巻へ。2019/02/27
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