出版社内容情報
平安末期。
葡萄(えび)病(や)みという謎の疫病が猛威をふるう京の都。
多数の庶民が命を落とす中、宮廷でもまた、東宮(皇太子)三人が立て続けに死亡するという前代未聞の事態が起こり、貴族たちは恐怖と混乱に陥っていた。
そこへ、大斎院(だいさいいん)と呼ばれ、強力な予言力をもつ賀茂の老巫女から神託が届けられる。
大斎院いわく、このたびの疫病の災いは皇族の男子に集中している、そこで次の東宮には一時、皇女を立てるべきである、女東宮がしばらく皇太子の座を守れば、神仏の加護により、皇族男子の死は必ずや止まるであろう──とのことだった。
帝の兄であり、実質的にこの国を支配している上皇、八雲の院はこの神託を受け入れることを決定し、ただちに女東宮の候補となる数人の皇女たちが選び出される。
都から離れた宇治の地で、両親を亡くし、双子の弟である映(はゆる)の宮と、妹の貴(あて)の宮とともに人々から忘れ去られた寂しい暮らしをしていた十六歳の火の宮も、そのうちの一人だった。
女東宮候補となった火の宮を待つ、試練とは―――。
内容説明
謎の疫病が猛威をふるう京の都―。多数の庶民が命を落とし、宮廷もまた、東宮(皇太子)が立て続けに死亡するという前代未聞の事態に陥っていた。そこへ強力な予言力を持つ老巫女から神託が届く。曰く、次の東宮には一時、皇女をたてるべきであると。ただちに候補となる皇女が選ばれるが、早くに両親を亡くし、田舎で寂しい暮らしを送る火の宮も、その一人だった…!
著者等紹介
松田志乃ぶ[マツダシノブ]
11月7日生まれ。2005年ノベル大賞佳作入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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