出版社内容情報
闇を操る魔物と言われている“夜葬師"に育てられた人間の少女オフェリア。育て親が姿を消した後、森で一人暮らす彼女の前に、領主の侯爵ルドヴィークが現れ、自分の呪いを解くように迫るが……!?
白川 紺子[シラカワコウコ]
加々見 絵里[カガミエリ]
内容説明
闇の魔物である“夜葬師”に赤ん坊のころ拾われ、育てられた人間の少女オフェリア。十七歳になり、森でひとり暮らしていたオフェリアのもとに、ある日、侯爵であるルドヴィークが訪ねてくる。ルドヴィークはオフェリアを城へと連れ去り、自分の呪いを解くよう迫る。困惑するオフェリアは、ルドヴィークの妻として城に閉じ込められてしまい!?ねじれた結婚から始まるラブ・ファンタジー。
著者等紹介
白川紺子[シラカワコウコ]
三重県出身。『サカナ日和』で第154回雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選の後、『嘘つきな五月女王』で2012年度ロマン大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
40
闇の魔物“夜葬師”に育てられた人間の少女オフェリア。十七歳になり森でひとり暮らしていたオフェリアの元にやってきたルドヴィーク侯爵によって城へと連れ去られ、呪いを解くよう迫られる物語。訳も分からないまま連れ去られて城内では妻と扱われ困惑するオフェリア。明らかになってゆく育ての親であった夜葬師による侯爵の呪いと、オフェリアの出自にまつわる秘密。因縁ある二人の不器用な距離感がもどかしかったですが、夜葬師たちの想いもきちんと伝わって、二人が自らの中で大きくなっていた想いにきちんと向き合えた結末にはほっとしました。2017/01/15
チャコ
28
シリーズ3作目。少女漫画脳継続中のため、引き続きコバルト文庫。世間で忌み嫌われている夜葬師に育てられた少女オフェリアと、その夜葬師の呪いで苦しむ侯爵ルドヴィークの物語。仇同士なのに惹かれてしまう2人の恋愛模様や呪いが解けるまでのエピソードより、愛を知らない筈の夜葬師たちがいつしか愛を知り行動したことの方が印象深かったです。誰が何と言おうと2人は親だったと思います。切なさの残るハッピーエンドでした。ヒーローよりよっぽどヒーローらしかったズィールの最期と、ラヴィルタ目線での独白には思わず涙が溢れました。2019/11/24
ぐっち
27
銀灯師シリーズだけど独立したお話。お互いに敵同士の夫婦だけど、そこは白川さん、だんだん2人が近づいていく様子をにまにま楽しみました。ヒロインのオフェリアが深窓ならぬ深森のお嬢様すぎてかわいらしい。これは、だんなさまがまいっちゃうのもわかります。ズィールも名脇役でした。2017/01/07
翔(かける)
25
銀灯師シリーズ第3弾。シリーズの中では、一番好きなお話かもしれません。夜葬師に育てられた娘・オフェリアと夜葬師に呪いをかけられた一族の末裔・ルドヴィーク。怖い、憎いという感情が、お互いに触れ合うことで、いつしか好意へと変わっていく。即物的じゃない感情の変化が丁寧につづられていてうれしかったです。二人を取り巻く登場人物たちも、それぞれに愛を持っているので、心があたたかくなります。著者があとがきで「以前から書きたかった」とおっしゃっていたのもうなずける1冊でした。2017/03/08
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
24
永らく読んでいる本に登録したまま放置していた本です・・。コバルト文庫久しぶりに読みました♪始まりは混沌としていて内容がつかめなかったわりに、ルドヴィーク酷いオルフェリアパッとしない。やっぱりこういう感じになると第三者が要りますね!2019/01/12