出版社内容情報
女の子が振り返った。
世界が動きを止めた。
小説現代長編新人賞受賞『晴れ、時々くらげを呼ぶ』の鯨井あめが贈る、まばゆく光る六つの宝石のような青春小説集。
スピンオフ掌編も文庫特別収録!
女の子が、きらめきを落とした。一目惚れのあの子へと続く道は僕らしさを探す旅路だった(「ボーイ・ミーツ・
ガール・アゲイン」)。
俺が小説を書かなくなったのは、あなたの作品に打ちのめされたから。なのに…(「言わなかったこと」)。
全六編。小説現代長編新人賞受賞作家が描く宝石のような青春小説集。
内容説明
女の子が、きらめきを落とした。一目惚れのあの子へと続く道は僕らしさを探す旅路だった(「ボーイ・ミーツ・ガール・アゲイン」)。俺が小説を書かなくなったのは、あなたの作品に打ちのめされたから。なのに…(「言わなかったこと」)。全六編。小説現代長編新人賞受賞作家が描く宝石のような青春小説集。
著者等紹介
鯨井あめ[クジライアメ]
1998年生まれ。兵庫県豊岡市出身。2015年より小説サイトに投稿を開始。’17年に『文学フリマ短編小説賞』優秀賞を受賞。’20年、第14回小説現代長編新人賞受賞作『晴れ、時々くらげを呼ぶ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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よっち
29
きらきらしていたりくすんでいたり。ときめきからもやもやからSFまで、青春を万華鏡でのぞくような6つの短編集。好きなものに素直な彼女と見栄っ張りで素直になれない主人公、憧れを見失いかけていた青年と星が大好きな女性の出会い、思わぬ一目惚れと自分らしさを探す旅路、何事にも夢中になれない主人公と彼のヴァイオリンを拾った少女、そして主人公が打ちのめされた作品を書いた作家の決断。改めて著者さんの文章とか作風が好きだなと噛み締めながら、本当に大切なものにどう向き合うべきのかを思い出させてくれるとても素敵な短編集でした。2024/08/09
りこ
13
『ボーイ・ミーツ・ガール・アゲイン』と『燃』が好きでした。2024/12/22
ベローチェのひととき
12
妻の本棚から気になって借りてきた本。6編からなる短編集。VR、天文学、望遠鏡、一眼レフカメラなどが出てきてよく分からない私には難しかったが、若い作者だけに作風自体はとても瑞々しかった。全く異なるジャンルの6編であったが、個人的には「ボーイ・ミーツ・ガール・アゲイン」が良かったです。ネコの追跡劇が面白かったです。2024/11/01
ソラ
8
【読了】B 好きな作風で今作も沁みた。ヴァイオリン青年と猫のクロダさんの話が特に好き。2024/09/07
みつ
3
全体的に優しい雰囲気の安心できる小説。(一個例外あるけどそれはそれで面白いよ) 特に『燃』が好き。 どうしても熱くなることができない天才音楽青年、彼の心に火を灯したのは意外な出来事。 癖強なラーメン屋の伏線?が妙に心をえぐってくる。2024/09/02