内容説明
医学の歴史に関する書物には、古代ギリシアから現代までの歴史を概説的に記述したもの、特定の医師・研究者の業績・生涯をまとめたもの、特定の発見や治療法の開発のみをトピックスとしてまとめたもの、などがあるが、個々の疾患について疾患ごとに記述をまとめ、最近になって顕在化・問題化してきた「新しい」疾患までをも含み、しかも数多くの主要な疾患を網羅してあるものはあまりみられなかった。本書は、160の疾患(群)について、その症状、病気としての認識、診断法・治療法の開発、社会的影響などをまとめた、ユニークなものである。
目次
悪性腫瘍(癌)
アテネの疫病
アフリカトリパノソーマ症(睡眠病)
アメーバ赤痢
Alzheimer病
アルボウイルス
アレナウイルス
萎黄病
異食症
いちご腫(フランベジア)〔ほか〕
著者等紹介
酒井シヅ[サカイシズ]
順天堂大学・帝京平成大学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オンコセルカというによって起こる河川盲目症(河の近くに住むと罹り失明)とか、ヨーロッパでも黄熱病が流行っていたとか、貿易船では壊血病はあまりなかった上に原因も知っていたとか、十字軍とかナポレオンのエジプト侵攻で軍にトラコーマが流行り、失明する兵隊続出とか、関節リウマチは17世紀以前のヨーロッパにはなかったとか、狂犬病の人に初めてワクチンを接種したのはパスツールだとか、頸部リンパ節結核と甲状腺腫が場所が似てるから混同されていたとか、ロックフェラー財団が鉤虫撲滅運動に出資したけど効果が上がらなかったとか。2014/07/02