出版社内容情報
与那原 恵[ヨナハラ ケイ]
著・文・その他
内容説明
わたぶんぶん。沖縄の言葉で「おなかいっぱい」。沖縄生まれの両親の手料理。日本統治下の台湾の思い出が残る母のビーフン。沖縄本島、八重山、奄美、南米ボリビアの移民村コロニア・オキナワの味。そして東京でたべる沖縄料理。たべものが連れてくる懐かしい思い出に、おなかも心も満たされる名エッセイ集。
目次
ソーミンプットゥルー
ぽうぽう
ビーフン
うからいりちー
みぬだる
すば
じーまみ豆腐
らふてぇ
上海蟹
刺身
アーサ汁
ぐるくん
ひーじゃー汁
マンゴー
いかすみ汁
鶏飯
くうぶいりちー
ごぼう巻
著者等紹介
与那原恵[ヨナハラケイ]
1958年東京都生まれ。ノンフィクション作家。『首里城への坂道 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像』で第2回河合隼雄学芸賞、第14回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞(文化貢献部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
29
読んでいて幸せになれるような、沖縄料理のエッセイ。著書の叔父が著した「料理沖縄物語」は優れた作品だったが、こちらはもう少し軽く、そして日常にさりげなく沖縄料理が寄り添うようなテイストで、どちらの作品も文庫化したことだし、もっと広まってほしいところ。2022/07/22
Nao Funasoko
25
沖縄本島こそほとんど経験ないが、宮古島へは30代から40代半ばまで何度となく通ってた。島で出会い親しくなった友人やらその家族やらと共に食べ飲み語らった時の愉しさと記憶の中の美味しい味を思い出させてくれた。 今はもうすっかりご無沙汰しちゃっているが、いつかまた皆とおとーりを回したいな。 2022/08/18
みなみ
21
「わたぶんぶん」という言葉を初めて知ったけれど、沖縄の言葉でお腹いっぱいという意味らしい。沖縄の美味しそうな料理が思い出と共に語られるエッセイだが、登場する人達も穏やかそうな人が多くて、おおらかな人が多そうなイメージどおりだった。沖縄そばやじーまみ豆腐、らふてぇ、みぬだる、ソーミンチャンプルーなどなど、沖縄料理が食べたくなりつつ読了。2024/09/24
ミサ
11
両親が沖縄出身のライターが、東京の沖縄料理店や沖縄、奄美大島で食べた料理について書く。食を通しての人との出会いや沖縄の歴史や文化にも触れられて、レシピのように描かれる調理法から料理へのイメージも膨らむ。料理も文章もそれを作る人が出るって所に感銘を受けた。2022/08/05
ごま麦茶
6
沖縄にルーツを持つ著者さんのエッセイ。「わたぶんぶん」は、沖縄の言葉で「おなかいっぱい」だそうです。沖縄料理についてのエッセイかと思ったら、料理の紹介だけではなく、それにまつわる思い出や、沖縄文化のお話まで。南米ボリビアに移民村があるのは知りませんでした。料理も馴染みがないものが多く、調べつつ、食べてみたいなぁと思いを馳せたり。周りの人達とのやさしい想い出にじんわりと心があたたかくなりました。いかすみ汁がいちばん食べてみたい!行ってみたいなぁ、沖縄。2025/05/23