出版社内容情報
ビール好きな作家と居酒屋店主が、ウマいものを求めて北へ南へ。あやしい人々とナマコをめぐる戦いを描く、食材と旅のオモシロ小説!ビール好きな作家と居酒屋店主が、ウマいものを求めて北へ南へ。あやしい人々とナマコをめぐる戦いを描く、食材と旅のオモシロ小説!
椎名 誠[シイナ マコト]
著・文・その他
内容説明
ナマコとコノワタを愛する作家の「私」は、新宿の居酒屋店主に誘われて、知床半島への旅に出る。そこで出会った漁師との縁で、「私」はその後、国際都市・香港でのナマコ取引現場に立ち会うことに。高級食材として需要が急増するナマコをめぐり、アヤシイ男たちが続々と登場する。食材と旅のオモシロ小説。
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
1944年生まれ。作家。写真家、映画監督の顔も持ち、幅広く活躍する。’89年に『犬の系譜』で吉川英治文学新人賞、’90年に『アド・バード』で日本SF大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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桜もち 太郎
12
一冊まるごとゆるいナマコの物語。新宿で居酒屋を営む小田さん、北海道でナマコ漁を専門にしている政治君、そして作者が香港の怪しげなナマコ取引現場へ向かう。物語は何の山場もなくゆるく進んでいく。政治君は性格が大人しく小田さん頼り。そんな小田さんは香具師の顔をいざというときに魅せてしまう。作者曰く「この小説はたいしたことはおきないけれど実話をベースにしている」そうだ。実話だからこそ突拍子もないことは起きないかもしれませぬ。GWに読むゆったりとした一冊だった。2018/05/05
チャン マイ
5
「新宿が舞台の小説」で検索した本だが、斜里・知床・羅臼等の道東と中国が沢山登場します。笑えるけど実話ベースで勉強にもなりました。中国人が犬を食べるのは知ってたけど、猫まで行くとは〜。蚊の目玉スープと龍虎大菜(蛇猫野菜炒め)は勘弁したいです。2016/11/23
19720624
4
行きつけの居酒屋の大将に誘われて北海道へ昆布の買い付けに出かける椎名サン。ふとしたきっかけでナマコ漁師と知り合い、ナマコの発注元の香港から招待された接待旅行に同行する事に。相変わらず良い仲間たちに囲まれて毎日楽しそう。羨ましい限りだ。2019/08/13
ギントン
4
ナマコを巡る、実話も織り交ぜた冒険?物で久しぶりに楽しく読了しました。 やはり、本というのは良いものだなとしみじみと思います。 中華風のナマコ料理を食べたくなる一冊です。2018/06/15
東森久利斗
3
表彰状、最初に食べた人はえらい。黒いダイヤモンド、日本三大珍味が主役、体験談にフィクションをトッピングしたドタバタ旅行エッセイ風な珍道中。ナマコの中華、コノワタ、酢のもの、怖いもの食べたさ、興味津々。ナマコ学会推奨?、読むべしノンフィクションの傑作「ナマコの眼」。ナマコ感が変わる。ナマコ通になれる。知床半島、オホーツクの海が脳裏に浮かぶ、目の前に広がる。2023/12/05