内容説明
この街では、発煙筒が二つの目的で使われる。一つは、サッカー。もう一つは、暴動。四つの言語のグラフィティアートが壁を埋め尽くし、ギャングとサッカーとドラッグが共存するこの“JAPAO”で高校生の“おれ達”は、小さな戦争を開始する―!熱狂、暴動、咆哮。講談社BOX新人賞第7回流水大賞受賞作。
著者等紹介
杉山幌[スギヤマホロ]
1982年生まれ。「R.I.P.レスト・イン・ピース」(「World系NIPPON」を改題)で講談社BOX新人賞第7回流水大賞にて大賞を受賞。書籍デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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キクノ
14
ちょっとしたご縁で手にした1冊。様々なことを考えさせられました。全体を通して色彩が溢れていて、すごいなと思いました。2017/05/28
ふじさん
2
第七回流水大賞大賞受賞作。四種の言語が飛び交い、デモとサッカーの熱気に沸く近未来の日本が舞台の青春暗黒小説。終盤五頁半に及ぶ長台詞を始めメッセージ性に溢れた内容は、物語世界に仮託して何か現実の閉塞感までを吹き飛ばす力に満ちている。が、読み手の思想・信条次第では反発もまた招きそう。そしてまた、作者の側では恐らくそれさえ織り込み済み。賛否を問わず読み手の強い反応をこそ引き出そうとしているように思え、実際、かなり懐の深い一作と言えるだろう。終盤まで主人公の自発的行動が殆ど見られずやきもきしたが、結末には大満足。2012/05/07
三門 優祐
2
この舞台ゆえにこの物語なのか、この物語ゆえにこの舞台なのか。目新しさなどどこにもない、使い果たされた話。作者の指向は安直か?その先が見たい。とりあえず先に進ませるべき作家と思う。2011/09/24
大豆
1
とても大事な一冊になった。2012/03/03
幻 透
1
第7回流水大賞受賞作。近未来の日本を舞台にし、人種差別等の問題を絡めた青春小説。終始人種差別等について描かれているので、自分の思想に絶対の自信を持っている人はイラつくだけだろうから読まない方がいいかも。物語のテンポが良いのにただスラスラ読ませるだけでなく、ちゃんと読者に訴えかけるものがあるのが良い。2012/07/25
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