生還者

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062196116
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

新乱歩賞作家、早くも第3作! どちらの生還者が嘘をついているのか? 世界第3位の高峰の雪崩に隠された謎を追う山岳ミステリー。

ヒマラヤ山脈東部、世界第3位の標高を誇るカンチェンジュンガで大規模な雪崩が発生、日本人登山者7名が巻き込まれる惨事となった。4年前に登山をやめたはずの兄が、なぜかその雪崩に巻き込まれ、34歳の若さで命を落とした。同じ山岳部出身の増田直志は、兄の遺品のザイルが何者かによって切断されていたことに気付く。兄は事故死ではなく何者かによって殺されたのか――?

 生存者は絶望視されていたが、高瀬という男性が奇跡の生還を果たす。単独行だった高瀬は、猛吹雪のなか兄たち登山隊に出会い助けを求めたが冷たくあしらわれ、登山隊の加賀谷だけが残って自分を助けてくれたという。行方不明の加賀谷が英雄としてマスコミを賑わせる中、今度は東という男が救助された。東は高瀬が嘘をついていて、加賀谷こそが卑怯者だと証言するのだった。

 二人の生還者はどちらが真実を語っているのか? 兄の死の真相を突き止めるため、増田は女性記者の八木澤とともに高峰に隠された謎に挑む!

【著者紹介】
下村敦史(しもむら・あつし)
1981年京都府生まれ。99年に高校2年生で自主退学し、同年、大学入学資格検定合格。2006年より江戸川乱歩賞に毎年応募し、2014年に9回目の応募となる『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞。デビュー作からわずか5ヵ月で第2作『叛徒』を刊行した。

内容説明

ヒマラヤ山脈東部のカンチェンジュンガで大規模な雪崩が発生、4年前に登山をやめたはずの兄が34歳の若さで命を落とした。同じ山岳部出身の増田直志は、兄の遺品のザイルが何者かによって切断されていたことに気付く。兄は事故死ではなく何者かによって殺されたのか―?相次いで二人の男が奇跡の生還を果たすが、全く逆の証言をする。どちらの生還者が真実を語っているのか?兄の死の真相を突き止めるため、増田は高峰に隠された謎に挑む!新乱歩賞作家、3作目の山岳ミステリー!

著者等紹介

下村敦史[シモムラアツシ]
1981年京都府生まれ。1999年に高校2年生で自主退学し、同年、大学入学資格検定合格。2006年より江戸川乱歩賞に毎年応募し、2014年に9回目の応募となる『闇に香る嘘』で第60回江戸川乱歩賞を受賞。デビュー作ながら「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門で2位、「このミステリーがすごい!2015年版」国内編(宝島社)で3位にランクインした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

文庫フリーク@灯れ松明の火

341
「生きるためには誰もが様々な選択をしている。赦されるもの、赦されないもの。外から判断して責めるのは簡単だろう。だが、果たしてそれは正義だろうか」ミステリーとして、エンターテインメントとして、この小説はこの一文に帰結するよう思える。専門家から見れば瑕疵は有るのだろう。けれど江戸川乱歩賞に毎年応募し、5回最終候補に残りながら落選。9年目にして『闇に香る嘘』で乱歩賞受賞された下村さんの、恐るべき粘り腰。解ったつもりがエピローグで鮮やかにひっくり返される快感。作家としての成長見る意味で『叛徒』飛び越し、本作→続2016/03/24

Aya Murakami

316
下村敦史作品2冊目です。 山岳地帯って過酷な大自然でなおかつ密室のような環境なのですね。心理的にも物理的にも街にいる私たちのはうかがい知れないようなドラマが大自然の密室で繰り広げられていた話でした。こういう話を読むと改めて山岳宗教なんかがうまれた理由がわかる気がします。 生死となり合わせで信頼と不信どちらか選べ…。自分なら悪魔の誘惑に負けて隣人を見殺しにするかもしれません…。2018/06/21

takaC

314
うーむ。日本語ならではの巧みなタイトルだな。しかしメインキャストが「選別した情報だけを漏らす」のは反則じゃないか。しかもそういう対応の警察は批判していた本人がね。もちろん東の二通目の遺書の内容を恵利奈が直志に黙っていたことを言っているのだけど。読者にはヒントを残していたから良しとするのか。2016/03/15

ダイ@2019.11.2~一時休止

314
初読み作家さん。雪崩に巻き込まれた遺族が調査していく山岳ミステリー。面白かったんだけど、何でエピローグはその2人?。2016/02/17

ナイスネイチャ

282
面白かった。特に生還者の罪意識、遭難した時の仲間との信頼関係・判断力など味わえない感覚でした。遭難の報道はされますが、その後生還者や遺族の心情は考えた事ももちろんなく、現実こんな悲惨な問題を抱えるんだなと考えさせられました。2015/12/06

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