内容説明
いまのいまがしあわせだね。たいせつなだれかをおもううれしさとせつなさ―「100万回生きたねこ」の佐野洋子が描くもうひとつの静かな愛の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
113
絵本というよりも程度が若干うえの童話という感じです。「100万回生きたねこ」で知った佐野さんの童話です。ネズミとこの主人公のクマの顔が何とも言えず見ていると楽しくなります。物語もたんたんとすすんでいきますが、最後は目的をやり遂げるということです。その代償もありました。黒い毛が白くなってしまいます。題名がいいですね。2016/11/19
ふじ
16
なんでこんなにシンプルで心を揺さぶる話を書けるのだろう。ふつうの幸せと、挑戦すること。先を目指す者と、今を愛する者は、相容れないのかもしれない。旅立った後のねずみの言葉が印象的だった。そして終わりも良かった。2020/06/11
空猫
16
くまの家に代々受け継がれてきた[空飛ぶ絨毯]。父さんは結局飛ぶ決心がつかずに死んだ。僕もさんざん悩んでいたけれどある日崖から飛ぶ決意をする。友達のねずみはそれを止めようとする。自分が変わるのも怖いけど、友達が変わってしまったり、手の届かないような人になってしまうのも怖いよね。…かぜがふいてきて、くまのまっしろなむなげが みぎとひだりにすこしだけわかれました。[いまのいまが しあわせだね。]ねずみがいいました(p76)深いなぁ…ヨーコさんの描く絵本は大人の絵本だよなぁ…2016/12/11
ochatomo
12
セピア色の小ぶりの児童書風ストーリー 『ほんとうのゆうきって そうなんだね』 元本1984年 1994刊2019/08/13
いっちゃん
11
今が幸せなら、命を懸けた行動なんてなかなかできない。でも、勇気をだしてみたい熊、止められないねずみ。児童書のようで深い。2016/10/17