出版社内容情報
ぬくぬくと居心地のいい冬眠の季節はもう終りだ。人生の目的を見つける過程が青春なら、信介は、いまやそのただなかにいる。若さに賭けて、再会した織江とともに未知の芸能の世界へ踏みこんでゆく。いま信介の新天地への出発! 混沌とした現代をいちずに生きる若者の魂が、熱い共感を呼ぶ大河ロマン(講談社文庫)
50年代のいちずな青春群像を描く大河小説人生の目的をみつける過程が青春なら、信介はいまやその渦中にいる。若さに賭けて、再会した織江とともに未知の歌の世界へと踏みこんでゆく。大河ロマン第6部。
青春の門
第一部 筑豊篇
第二部 自立篇
第三部 放浪篇
第四部 堕落篇
第五部 望郷篇
第六部 再起篇
第七部 挑戦篇
第八部 風雲篇
内容説明
ぬくぬくと居心地のいい冬眠の季節はもう終りだ。人生の目的を見つける過程が青春なら、信介は、いまやそのただなかにいる。若さに賭けて、再会した織江とともに未知の芸能の世界へ踏みこんでゆく。いま信介の新天地への出発!混純とした現代をいちずに生きる若者の魂が熱い共感を呼んで、大河ロマンいよいよ〈改訂新版〉第6部。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tsuyoshi
68
事故にあった事をきっかけに懇意になった資産家である林家の娘・みどりと織江との三角関係を楽しんでいるようにしか見えない信介の迷走ぶりには呆れてしまう。自立や再起を口にしながらも本音は落ち着きたくないのだろう。若いし仕方のない事だが似たような思考や言動のループには少々中だるみの感が出つつある。周囲の人間たちが着実に自分のみちを歩み行く中、続編ではどうなることやら。2018/06/26
Kaz
37
人間は自分が持っている才能に気付いてないことがある。主人公の伸介が、まさにそんなタイプのように思えるのである。本巻では、伸介はブルジョアな実業家の書生から寄る辺なき仕事に転身する。しかし、それは彼にとって生き甲斐をより強く感じられるものであったのだろう。「迷った時は、より勇気を必要とする方向へ舵を切る」。充実して後悔しない人生を生きるには、この言葉が指針となる。2019/04/11
aloha0307
32
大学を中退し、再会した織江とともに未知の芸能界へ踏み込んでゆく…いま信介の新天地への出発だ❗「一つの信念を内側に抱いて生きている人間の顔は見事なのだ」〜その通りですね🌸2022/06/24
ちゃま坊
23
東京で歌手として織江が成功するかどうか、信介の再起もここに賭けることになるのだろう。著者は歌謡曲に強いこだわりがあるように思う。かつて艶歌、演歌、怨歌のことを書き。「親鸞」では歌うような念仏で人々の心をつかもうとする姿を描いた。文学が文字で目から入るのに対して、歌は言葉と曲で耳から人の心に入り込む。ボブ・ディランがノーベル賞に選ばれたことをふと思い出す。2022/06/06
しも3
14
再起を目指す展開に 目が離せず 読み進む手は止まらない。だが 信介のグダグダ感に大分慣れ 疲れてしまってきた。 少々 休憩した上で時間を空けて 次の巻には進むことにしたい2023/01/06