歌集 月を食う

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  • サイズ 46判/ページ数 196p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048842884
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

内容説明

第62回角川短歌賞受賞の著者の待望の第一歌集。

目次

魚は机を濡らす
シャンデリアまだ使えます
引きちぎる夜
逆さまの世界
ふれあい広場
死骸
カナブン
セブンスター
ロッカーロック
市場
昼飯探し
たんねぇ
生きる体積
焼けてもいない夜景
短歌棚あやし
男噴き出す
雷鳴
墨田
文机
花束
ゴミ
笑ってくれ
月を食う
ラティメリア・カルムナエ
眠れ
切れ端

著者等紹介

佐佐木定綱[ササキサダツナ]
1986年、東京都生まれ。「心の花」所属。第62回角川短歌賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だいだい(橙)

18
個人的に大当たり。生々しい、飾りのない(わけではないのでしょうが・・・)毎日がそのまま歌っているような、血の通った感じがする短歌が並ぶ。生のままのように見えて、批評性(嫌味でない程度の)もある。作者の頭の良さ、社会との距離感が感じられる第一歌集だった。ところどころ文語調の表現をうまく取り入れながら、基本は現代口語調。血筋だけではない、若さだけではない、何かを感じた。好き。2024/05/18

双海(ふたみ)

15
佐佐木 定綱:1986年5月19日、東京都世田谷区生まれ。成城大学大学院修士課程修了。平成22年から、父佐佐木幸綱が主宰を務める「心の花」で短歌を始める。平成28年「魚は机を濡らす」50首で角川短歌賞受賞。「湖のようなベッドを抜け出せば君のもとまでさざ波が立つ」「一匹のナメクジが紙の政治家を泣き顔に変えてゆくを見ており」2023/07/01

おはぎ

13
今年度のNHK短歌選者、佐佐木定綱先生の第一歌集。番組を見て、だいたいの趣向は把握しているつもりだったけれど、しっかりと歌集を読み込むとまた印象が変わってくる。独特の空気感がある歌が多いなと前々から思っていたが、それはどの歌にも確たるボイスがあるからだと思うに至った。難民を詠んでも、家畜を詠んでも、そこにちゃんと声があるから空虚な歌にならない。「川べりのよどみみたいなものだよと愛を説明し出す多摩川」「おまえは生きているうち一度でも空を見たかと問う鶏肉に」2022/11/12

Yuko

11
<残したい思いはないけど月・金に出せないゴミが溜まってゆく部屋 暗き坂登れば夕陽に追いついて缶珈琲が光りはじめる 今最も注目の歌人・佐佐木定綱の第1歌集。2015年から2019年までの330首を収録する。>2019年 4・5代続く国学者そして歌人一家のサラブレッドといえるのかな。現代短歌は馴染みがあまり無かったがとても共感できる歌が多数。面白かった!歌の良し悪しは全くわからずじまいでした(笑) 2020/07/27

ゆう

9
鋭い歌ばかりでその切れ味に驚いたが、共感したり心が揺さぶられる歌が多い。うっとり眺めるような歌集ではなく、読者に「そうだよね」と思わせる歌集だと思う。歌集は音読すると尚良いことを知ったので、これからの習慣にしよう。一番好きな歌は、弟や釣りしたときを思い出す「釣り船の起こした波が足下にたどり着くとき音立ち上る」p.1452023/06/17

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