出版社内容情報
桜庭 一樹[サクラバ カズキ]
著・文・その他
内容説明
1924年、春。ヨーロッパの小国ソヴュールに、極東から留学してきた久城一弥は孤独である。不慣れな環境、言葉の壁、クラスメイトの間で囁かれる不吉な言い伝え“春やってくる旅人が死をもたらす”…そして噂どおり起きてしまった殺人事件。容疑者として絶対絶命の危機に陥った一弥に気まぐれな救いの手をさしのべたのは、図書館塔に篭もる謎の少女だった―。世界を変える出会いの瞬間を描く、名作ミステリ外伝短編集。
著者等紹介
桜庭一樹[サクラバカズキ]
2000年デビュー。04年『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』が、ジャンルを超えて高い評価を受け、07年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞を受賞。同書は直木賞にもノミネートされた。08年『私の男』で第138回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
勇波
116
登場人物達の出会いの物語。セシル先生かわいい。それにしても一弥君、『月間 硬派』って…。。2014/05/11
エンブレムT
112
後付け設定がてんこ盛り!だからこその、誰もが納得できる出会いの物語になっておりました。美形な異性との素敵な出会いを夢見てた一弥の前に、ビスクドールのようなヴィクトリカが現われちゃったら!そりゃ、あーなるのも仕方ないwアブリルが一弥に心惹かれてしまうのも!セシル先生と共に「黒髪の王子様」で爆笑しつつも腑に落ちましたw解説で瀧井朝世さんが仰る通り、安楽椅子探偵モノというミステリの様式美を貫きながらも、キャラ小説として、ラブコメ、ゴシックホラーとして、徹底したエンタメ小説として楽しめる1冊になっておりました。2012/09/03
りゅう☆
95
金色の花と死神が出会った。オートバイ首切り事件に巻き込まれた一弥。留学生アブリルの十三段目の紫の本を巡る謎。騎士のミイラ事件。大泥棒クィアランと冒険家の秘密の遺産ペニー・ブラックなどの事件を知恵の泉でヴィクトリカが解決。一弥を介して会話するヴィクトリカとブロア警部の関係が微笑ましい。ヴィクトリカがこの学園に来る序章。出会う前から一弥に関心があったとは!ソヴュール編で彼らに襲った嵐と結末を知ってるからこそ、本編で語られなかった出来事や感じたこと一つ一つが繋がっていく様子を知ることができて、嬉しくて懐かしい。2019/08/19
た〜
89
このシリーズは、ここから読んだ方がしっくり来る。本編が始まる前、主立ったキャラたちの出会いのエピソードを中心とした短編集。でもまだ全体に本領が発揮されていなくて、物足りないかも。表紙はいかにもラノベなやつよりこっちの方が好感を持てる。2012/07/09
財布にジャック
89
時系列的には、これが一番最初なんですね。主人公二人の出会いが描かれていてとっても可愛らしかったです。本編では語られない部分をしっかり補ってくれていて、これはSとつく短編もこのシリーズでは必読だなぁと思いました。短編と言っても、お話は続いていてミステリーとしても楽しめます。読んで良かったです。さて、これでまた本編に戻らなくっちゃ~!2011/11/30