出版社内容情報
まだ西洋というものが遠い存在だった明治期、将来、日本の学問や文学を背負って立つ学生たちに深い感銘と新鮮な驚きを与えた、最終講義を含む名講義16篇。生き生きと、懇切丁寧に、しかも異邦の学生たちの想像力に訴えかけるように、文学の価値とおもしろさを説いて聴かせる。ハーン文学を貫く、内なるghostlyな世界観を披歴しながら、魂の交感ともいうべき、一期一会的な緊張感に包まれた奇跡のレクチャー・ライブ。
内容説明
まだ西洋というものが遠い存在だった明治期、将来、日本の学問や文学を背負って立つ学生たちに深い感銘と新鮮な驚きを与えた、最終講義を含む名講義16篇。生き生きと、懇切丁寧に、しかも異邦の学生たちの想像力に訴えかけるように、文学の価値とおもしろさを説いて聴かせる。ハーン文学を貫く、内なるghostlyな世界観を披瀝しながら、魂の交感ともいうべき、一期一会的な緊張感に包まれた奇跡のレクチャー・ライブ。
目次
第1章 文学の力(西洋文学における女性像―日本人の克服しがたい難問;至高の芸術とは何か;赤裸の詩;文学と世論;ロマン主義的なものと文学的保守主義)
第2章 文学における超自然的なもの(文学における超自然的なものの価値;詩歌の中の樹の精;妖精文学と迷信)
第3章 生活の中の文学(生活と文学の関係;読書について;文章作法の心得)
第4章 ロマン主義の魂―日本文学の未来のために(シェイクスピアの再発見;イギリス最初の神秘家ブレイク;自然詩人ワーズワス;コールリッジ―超自然の美学;日本文学の未来のために―最終講義)
著者等紹介
ハーン,ラフカディオ[ハーン,ラフカディオ] [Hearn,Lafcadio]
1850年、ギリシアのイオニア諸島にあるレフカダ島で、アイルランド人の父とギリシア人の母の間に生まれる。幼くして父母と別れ、19歳でアメリカに渡る。以後、世界各地を転々とし、90年、通信記者として来日。同年、小泉節子と結婚。96年帰化し、小泉八雲と改名。英語、英文学を講じる一方、日本人の内面や日本文化の本質を明らかにする作品を描き続けた。1904年没
池田雅之[イケダマサユキ]
三重県生まれ。早稲田大学名誉教授。専門は比較文学、比較文化論。小泉八雲、T.S.エリオットなどの翻訳家でもある。NPO法人鎌倉てらこやの理事長を長らく務めたのち顧問に就任。その社会貢献活動に対して、文部科学大臣奨励賞、正力松太郎賞等を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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