出版社内容情報
恋愛して結婚して家族になったら、二人の関係はどうなるの? 前は首にしがみついて「好き好き好き」という感じだったけど、今は後ろをどこまでも付いて一緒に歩いていきたいという好きなのだ。――家族になった二人の日々をしなやかに綴る、笑えて泣ける愛情小説。
夏石 鈴子[ナツイシ スズコ]
著・文・その他
内容説明
前は首にしがみついて「うわぁ、好き好き好き」という感じだったけど、今は後ろをどこまでも付いて一緒に歩いていきたいという好きなのだ。―恋愛して、結婚して、家族になった、映画監督の明彦と、働く主婦豊子。2人の子どもたちに囲まれた生活は、恋愛だけのわけがない。セックスも減ったし、ときめくことも減った、恋愛の先にある夫婦の生活を、温かくユーモラスに綴る、とびきりの愛情小説。
著者等紹介
夏石鈴子[ナツイシスズコ]
1963年、東京生まれ。97年「リトルモア」夏の号の「バイブを買いに」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じいじ
101
映画監督の夫と1男1女に囲まれる主婦・豊子さんの奮闘記は愉しめます。ほっこりする話題満載で、明日さっそく友人に話したくなります。ウイットに富んだ夫婦の会話はユーモラスで痛快です。「もし、俺と別れたくなったら、具が玉ねぎだけの味噌汁を黙って目の前に置けばいいから…」には共感。時々ケンカもするけれど、夫大好きな豊子さんです。妻目線で綴った表題作を含む連作短篇、夫の心の裡の描写も丁寧です。著者のやさしい気遣いが心地よい一冊でした。2018/10/07
coco夏ko10角
24
小さい子供二人いてこんなに働くってすごいなぁ。途中色々あったけど、終盤の瀬川先生にもっていかれた。2015/06/17
takaC
20
豊子さん物語には前日譚があったのか。文庫化に際してオリジナルの『愛情日誌』から除外されたらしい「催花雨」は五十嵐豊子さんの話ではないってことなのかな?機会があったら要チェック、と。2011/02/27
たま
17
この作品の大きなテーマは夫婦のセックスというセクシャルなものですが、その中には男女の性差や家事分担の問題、女性の社会進出と子育ての両立の問題など、深刻な問題がたくさんあり、リアリティーに溢れています。でも、どんな大変なことが描かれていても、主人公の豊子やその夫の明彦の茶目っ気で緩和されていて、読んでいてほっとします。外でも内でも問題を抱える豊子さんですが、それでも自分を必要とする人(子どもを筆頭に)がいて、その人たちの為に奮闘する豊子さんに元気をもらいました。とても素敵な幸せ小説だったと思います。2012/10/08
まど
15
恋愛して、結婚して、子どもを産んで、それでもずっと男と女?っていう夫婦の物語2編とほか1編。夫婦の話は「そうそう」なんて思いながら読みました。平凡な日常がユーモラスに描かれていて面白かったです。2010/09/06