出版社内容情報
十年前、日野市の女児殺害の容疑で逮捕された野村栄慈 は、二審で逆転無罪となった。だが、その野村が、再び逮捕された。茨城で殺害された女児の発見現場付近で、彼の姿が防犯カメラに映っていたのだ。日野市の事件を担当した警視庁の信楽と森内は、野村の余罪を洗うべく捜査を開始する。一方、野村の無罪を勝ち取った人権派弁護士の岸は、今回の事件でも弁護人を引き受けるが――。衝撃の結末が待ち受ける、書き下ろし。
内容説明
10年前、日野市の女児殺害の容疑で逮捕された野村栄慈は、二審で逆転無罪となった。だが、その野村が、再び逮捕された。茨城で殺害された女児の遺棄現場付近で、彼の姿が防犯カメラに映っていたのだ。日野市の事件を担当した警視庁の信楽と森内は、野村の余罪を洗うべく調査を開始する。一方、野村の無罪を勝ち取った人権派弁護士の岸は、今回の事件でも弁護人を引き受けるが―。衝撃の結末が待ち受ける、書き下ろし。
著者等紹介
本城雅人[ホンジョウマサト]
1965年神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、サンケイスポーツで記者として活躍。2009年、『ノーバディノウズ』で第16回松本清張賞候補となり、作家デビュー。10年、同作でサムライジャパン野球文学賞大賞を受賞。17年、『ミッドナイト・ジャーナル』で第38回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
90
家出人を含めた行方不明者の捜索を専門とする部署「二係」。信楽巡査部長が主人公のシリーズ2作目。10年前に女児殺害容疑で逮捕されたものの、二審で逆転無罪となった野村が再び逮捕される。野村の無罪を勝ちとった人権弁護士を標榜する岸は再び弁護人を引き受けるが。今作は資料を読み込み端緒を掴むというのではなく、容疑者、弁護士との過去の因縁。中心になるのも部下の森内と、新聞記者の藤瀬の話だった。2024/01/19
タイ子
88
3か月連続刊行・第2弾。マスコミ大好き、自ら人権派弁護士とのたまっている弁護士・岸。なんてことはない、自分の利益と保身で凝り固まり有罪被告も無罪判決にしてしまう。そんな弁護士相手に二係の信楽と森内が挑む。10年前、女児殺害容疑で逮捕された男が逆転無罪になるも、数年後別の女児殺害で逮捕される。あの時、有罪にしていたら今度の事件は起こらなかった。その悔しさを胸に容疑者の余罪を洗い始める。そして、見えてきた真実…。刑事と記者の矜持が気持ち良いくらい胸に迫る。今回、信楽の家族と過去が語られるがそれが切ない。2023/11/16
雅
53
人権派弁護士が相手。犯罪捜査とは少し違う楽しみ2024/03/31
海の仙人
35
二係シリーズ第二弾。十年前女児殺害容疑で逮捕された男は二審で逆転無罪となったが、再び女児殺害容疑で逮捕される。過去の事件の真相を二係刑事、女性新聞記者がそれぞれの視点で追いかける。そこには警察の不当捜査を非難する辣腕弁護士の大きな壁が立ちはだかるが…。警察と弁護士、被告人と弁護人、弁護士事務所の上司と部下、様々な「逆転」が小気味よい。2025/03/06
むつこ
28
シリーズ2作目は、10年前に逆転無罪になった被疑者が再び同じような幼児殺害事件で逮捕され弁護士・岸との攻防。被疑者というか犯人の野村が頭がいいんだかイカれているのか読んでいてムカつき、こんな人たちを相手にしてストレスが溜まらないのかなと警官・弁護士に同情、新聞記者の藤瀬が出るたびに爽やかさを感じた。2025/01/05